さあそこで「リングサイドの必撮仕事人」と呼ばれた(元)内外タイムス写真部長の山内猛が50年間ひたすらロープの下から超々至近距離で撮り続けた写真集『プロレスラー』(新潮社)が10カウントの迫力なのだ。
「ハルク・ホーガン必殺のアックスボンバー。舌を出して失神する猪木」「ダイナマイト・キッドにトペを決めるタイガーマスク」「見事な切れ味 ジャンボ鶴田のバックドロップ」「千の顔を持つ男 ミル・マスカラス」「輪島大士の日本デビュー戦」「巌流島に立つマサ斎藤」「電流爆破 大仁田厚」「新日対UWF武藤の足4の字、たえる高田」長州、藤波、天龍、三沢、前田日明。どの一枚を見てもドキドキ、あの日のときめき。そしてニコッと笑うG馬場とラッシャー木村。私はどこまで行ってもプロレスの味方。
イラスト/佐野文二郎
※週刊ポスト2022年6月10・17日号