従来商品のシロタ株の量を比べると、「Newヤクルト」は1本で200億個、「ヤクルト400」(80ml・80円)は1本で400億個、そして「ヤクルト1000」は1本あたり1000億個と、シリーズで最も菌密度が高い商品なのだ。
シロタ株のような乳酸菌には腸内環境を整える働きがある。福岡天神内視鏡クリニックの医師・秋山祖久さんが解説する。
「腸内には約1000種類、100兆個の菌が存在し、腸内環境を改善する善玉菌、悪化させる悪玉菌、優勢な方に味方する日和見菌に分けられる。これらの割合は2対1対7が理想的なバランスです。善玉菌の1つである乳酸菌は、食べ物が消化される過程で乳酸をつくり、病原菌の生育を抑えたり、悪玉菌がすみにくい環境をつくります。乳酸菌は皆さんが生まれたときから腸内に存在しますが、食品などで摂取することで働きを強化できます」
腸内環境が整うと、さまざまな健康効果が生まれる。
「悪玉菌が多いと腸の活動が鈍って便秘や下痢などの異常が起こります。一方で腸内環境が整ってお通じが改善すると老廃物が排出され、さらに悪玉菌が出す有害物質も減るので肌の調子もよくなります。
なかでもシロタ株は乳酸菌で唯一、大腸ポリープを予防する効果が認められています。ポリープを予防することで、大腸がんの発生も抑えることができます」(秋山さん)
さらに、シロタ株は神経系に作用することも実証されている。ヤクルト本社が試験を控えた医学部生140人を対象に行った臨床実験で、「ヤクルト1000」を8週間飲み続けたグループはストレスを受けたときに増えるホルモン物質・コルチゾールの増加が抑えられていたことが判明した。
そのうち94人を対象に行った臨床実験では、同商品を8週間飲み続けたグループは睡眠の質が改善したことも確認された。
飲む1時間ほど前に常温に
「ヤクルト1000」を飲む際、気になるのは摂取量だ。
4月上旬に放送されたバラエティー番組でマツコ・デラックス(49才)が「1本でいいと言われてるんだけど、念のために2本飲んでる」と告白。視聴者からは「確かに1本では足りなさそう」という声が上がり、インターネットでは「子供と大人で同量でいいのか?」「1本より2本、3本の方が効果があるの?」など議論が勃発していた。
この疑問に対し、ヤクルト本社広報担当者は「1日に1本で問題ありません」と断言する。
その理由を前出の齋藤さんが説明する。