さらに視野角も従来の140度から170度とワイドになり、今まで観察が難しかった大腸粘膜のひだの裏側や腸がカーブしている場所などの検査も可能だ。その結果、早期発見が以前よりも容易になっている。
「次世代型内視鏡システムを導入することで、正確に短時間での検査が可能となりました。検査でポリープを発見した場合、1ミリ程度であれば、その場で切除します。ただし、3ミリまでのポリープが、がん化するのは5~10年程度かかるとされ、切除しないこともあります。年齢を重ねると大腸がんの罹患率は上がるので、男女ともに40歳までには一度、大腸内視鏡検査を受けたほうがよいでしょう。心地よく眠っている間に検査は終了します」(浦上准教授)
消化器センターは消化器内科と消化器外科が一緒になっており、手術が必要な症例に対しては連携して対応する。
また土曜日曜も検査が受けられるので、日程の調整がしやすいのもメリットだ。
取材・構成/岩城レイ子 イラスト/いかわやすとし
※週刊ポスト2022年6月24日号