●年金暮らしの母には5つ年上の姉がいますが、18年ほど前に伯母の夫の会社が傾いた際、母が300万円を貸しました。そのときはたまたま大金が手元にあっただけで、地に足をつけて生活している伯母と、自由奔放で気まぐれな母。実際は長いこと伯母のお世話になりながら母は生きてきたのです。
若い頃から荒れた生活を送り、生活に困ると伯母の家に子供連れで転がり込んで居候。家事もせず、子供を置いてド派手なファッションに奇抜なメイクで連日、夜の街に繰り出すという日々。それでも伯母は母を見放しませんでした。
ところが3年前、夫が認知症になり、介護に追われていた伯母はがんを発症。現在は抗がん剤治療を受け、夫の看病もヘルパー頼りという状況。そんな伯母に母は回収不能になる前にと「貸した300万円を一括で返して」と言ってのけたんです。
伯母は「分割にしてほしい」とお願いしたそうですが、「回復が望めないお姉ちゃんに今後、返せるとは思えない」と言い放ち、今後の治療や生活に充てる予定だった貯金で返済してもらったようです。コロナ禍だからと一度も見舞いに行かず、世話になった伯母に恩をあだで返すような仕打ち。いとこたちに顔向けできません。(静岡県・55才)
イラスト/ひろいまきこ
※女性セブン2022年6月23日号