麻雀一覧

【麻雀】に関するニュースを集めたページです。

車を譲渡したら逆ギレされて“友情ジ・エンド” 恩をあだで返されたエピソード集
車を譲渡したら逆ギレされて“友情ジ・エンド” 恩をあだで返されたエピソード集
 良かれと思ってものを譲ったり、お金を貸しても、恩をあだで返すような仕打ちを受けることもある。人間関係の崩壊につながったトラブルの体験談を紹介する。●48才の弟は飲食店を複数経営し、それなりに裕福。そこに目をつけた女と結婚を前提に交際をスタート。彼女には8才の娘がいてフィギュアスケートを習わせていました。お金が必要になると弟から支援を受けていたようです。 が、コロナ禍のあおりを受け業績が落ちた途端、ほかに好きな人ができたと婚約解消。支援した数百万円の返済意思はないようです。弟は「娘のYちゃんが喜んでくれただけでおれは満足だ」と虚勢を張りますが、私は納得していません。(石川県・51才)●20代後半につきあっていた彼は、度を越す嫉妬深さ。私の部屋で昔のアルバムを見ていたら、「この男とはどんな関係だったんだ」といちいち目くじらを立てる。「私の思い出だから」と閉じようとすると、烈火のごとく怒りだした。「男と楽しそうに写っているのが許せないんだよ!」と怒鳴り、アルバムから次々に写真を引きは剥がすのです。写真の束を手に「預かっておく」と怒りの表情で持ち帰る彼に、何も言えずじまい。 そして、その凶暴な一面が頭から離れず修復不能に。でも別れ話はこじれ、最終的には友人に間に入ってもらいました。写真の返却をお願いしたのですが、「捨てちゃいましたよ。そもそも“過去の恋を忘れたいから”と彼女が私に破棄を依頼したんです」と大嘘をぶちかますタチの悪さ。 結局、一枚も手元に戻ってきませんでした。大切な青春の記録を失う結果になり、悔いが残ります。(新潟県・58才)●忘れもしない19才の春。父子家庭で育った私は年上の男性に弱く、バイト先の居酒屋の板長(40才)のグイグイ押しにストンと落ちてしまいました。彼のよさはマメなところ。部屋の掃除はもちろん、料理の手際も包丁さばきも抜群。 ところが、同棲が半年を過ぎたあたりから雲行きが怪しくなりました。あんなにニコニコしていた彼が靴を蹴散らし、着替えもせずに仏頂面でテレビとにらめっこ。 そして半月後、「すまん! 一緒に逃げよう!」。そういって土下座された後、麻雀仲間の借金150万円を肩代わりしたと聞かされたのです。しかも金利はトイチ(10日で1割の利息)だというじゃない。「なんとかするから!」とたんかを切った私は、勢いでキャバクラに入店。150万円を前借りし、彼に手渡し。「おまえには頭が上がらない」「最高の女だ」と恥ずかしげもなく褒めちぎっていたけど、すぐに化けの皮は剥がれ、トラブルの原因となった麻雀店にまた出入りし始めたのです。 一方、店に月30万円を返済していた私は、徐々に男の顔がネズミに見えてきて、同じ空気を吸うのが耐えられなくなりました。家に帰らなくなり、店の寮に移ることに。荷物を取りに行き、テレビに目を向けたままの男に向かって今後の返済について話し始めた途端、「その借金、全部おまえのもんだから」──。 そいつとはそれっきり。その後は6畳に二段ベッドが2つ並んだ狭い部屋と店との往復のみの毎日。懸命に働き、5か月で完済したのを機に、お店を辞めました。(広島県・45才)●「車の買い替えを検討している」と中学時代の友人M理に何げなく話すと、「ダンナの親友が車を欲しがっているんだ。処分代が浮くからもらってあげるよ」と上から目線の提案がありました。そんな輩に譲ってしまったのがトラブルの始まりでした。 鍵を渡した数日後、夜中に乗っていったのですが、私の名義で事故を起こされたらたまらない。そこで車を移動させた日に名義を変更するという取り決めをしていました。 そんな口約束を信じていた1か月後、念のために陸運局に問い合わせると私名義のまま。急いで彼女に連絡すると、「仕事が忙しかったみたい。すぐに手続きするように言っておくよ」とシレッ。きつい口調で文句を言うと「わかってるよ」とぶんむくれ。さらに1週間後、再度確認するもまだ名義が変わっていない。 さすがにブチ切れて「もう返して。車検も残っている車をタダであげた挙げ句、お礼の言葉もなければ約束も守らないって何!?」と電話で伝えると「ダンナに代わるから」とバトンタッチ。そして「いちいちうるせぇんだよ。変更するって言ってんだろうが」とスゴんできた。M理はフォローするどころか、「何回も電話してきてマジでウザかった!」と暴言を吐き、ガチャ切り。30年以上の友情はジ・エンド。車はもちろん返ってきませんでした。(神奈川県・47才)●父は6人きょうだいの長男。祖父が起業した建設会社の跡を継ぎました。バブル期に事業を拡大した頃、末の弟が飲食店を開きたいと父に保証人を依頼。銀行から6000万円の融資を受けました。 その後、叔父の飲食店は倒産し、父の会社も破綻。そのうえ叔父の保証人だった父は、6000万円を肩代わり。それについて父や私が叔父に意見しても「自己破産したんだからしょうがない」とのらりくらり。「少しずつでも返していく気はないのか」と問い詰めても、「ない袖は振れない。保証人になるってそういうこと」と開き直る。 現在、いとこの子供は私立中に通ってバイオリンを習い、いとこの妻は私と会うとあわててダイヤの指輪を半周させて隠す。「あのお金があれば」と思うと血圧が上がるから考えないようにしているけどね。ほんと体に悪いよ。(埼玉県・45才)●年金暮らしの母には5つ年上の姉がいますが、18年ほど前に伯母の夫の会社が傾いた際、母が300万円を貸しました。そのときはたまたま大金が手元にあっただけで、地に足をつけて生活している伯母と、自由奔放で気まぐれな母。実際は長いこと伯母のお世話になりながら母は生きてきたのです。 若い頃から荒れた生活を送り、生活に困ると伯母の家に子供連れで転がり込んで居候。家事もせず、子供を置いてド派手なファッションに奇抜なメイクで連日、夜の街に繰り出すという日々。それでも伯母は母を見放しませんでした。 ところが3年前、夫が認知症になり、介護に追われていた伯母はがんを発症。現在は抗がん剤治療を受け、夫の看病もヘルパー頼りという状況。そんな伯母に母は回収不能になる前にと「貸した300万円を一括で返して」と言ってのけたんです。 伯母は「分割にしてほしい」とお願いしたそうですが、「回復が望めないお姉ちゃんに今後、返せるとは思えない」と言い放ち、今後の治療や生活に充てる予定だった貯金で返済してもらったようです。コロナ禍だからと一度も見舞いに行かず、世話になった伯母に恩をあだで返すような仕打ち。いとこたちに顔向けできません。(静岡県・55才)イラスト/ひろいまきこ※女性セブン2022年6月23日号
2022.06.15 19:00
女性セブン
銀の盾を前に配信を行うガーシーこと東谷氏
暴露YouTuber東谷義和氏 違法賭博で借金3億円「俺だけが出頭することはありえない」
 速射砲のような関西弁で、芸能人がテレビで見せない“裏の顔”を次々に暴露する痛快さで人気を博すYouTuber。その真偽はともかく、常習賭博を公言し、詐欺行為さえ開き直る動画で利益を得ることは、「なにをやっても許される」という誤解を、視聴者に広めることにならないか──YouTubeビジネスの暗部を問う。「貸付金の6000万円がすべてギャンブルに使われたことを初めて知って、愕然としました。東谷氏は借りるときは頭を下げて、『アパレル事業で運用します』『必ず返します』と約束したのに……。いまになってそのお金を『脱税した金だ』、『マネーロンダリングのために預かった』と言い出していますが、あのお金は当時の事務所が真剣佑に貸したもので、事務処理もきちんとしています。彼の言うことは支離滅裂です」 こう語るのは新田真剣佑(25才)が所属する芸能事務所「エム・アンド・リーヴス」代表の村上和義氏だ。 芸能界の“暴露男”こと東谷義和氏(50才)が《【緊急生配信】女性セブンに掲載された記事について話します》と題した動画をアップしたのは4月20日夜のこと。『女性セブン』2022年5月5日号(4月21日発売)は、東谷氏が真剣佑ら芸能人から計1億円以上を借りたまま行方をくらまし、「韓国の人気グループBTSに会わせるからお金を払え」という詐欺で大勢の若い女性から金を騙し集めていた実態を報じた。「ぼくはご存じの通り、真剣佑とはかなり親しい間柄でした。その中で彼にステマや事務所にも仕事を振ったりしながら彼の私腹を肥やしました」 神妙な面持ちでこう切り出した東谷氏は、真剣佑から大金を借りた経緯を次のように説明した。「資産運用のお金として、6000万円を預かりました。お金の使いどころ、これがいちばん気になるところだと思うんですが、正直に言います。いわゆる違法賭博、イカサマにはめられてすべて失いました」 唐突な告白に、前出の村上氏は耳を疑ったという。「返済できない理由として、到底納得がいく説明ではありません。一昨年10月、真剣佑は東谷氏に返済してほしいと話し合いの場を持ちました。東谷氏はそのときに立ち会った真剣佑の顧問を“反社会的勢力”だとして、家族を脅されたなどと言っていますが、その人物は兵庫県警OBで反社なわけがなく、まして東谷氏の家族に会ったこともありません。 真剣佑の父親で、昨年亡くなった千葉真一さんが取り立てに関与しているような話もありましたが、千葉さんは東谷氏の名前すら知らず、東谷氏が指摘する知人Hさんへの借金もありません。巨額詐欺や、虚偽を多分に含む暴露動画でカネを稼ぐことを正当化するために、論点をすりかえているとしか思えないのです」 さらに東谷氏は「BTS詐欺」で集めた金も「すべて違法賭博で失った」と打ち明けた。詐欺の事件化は動画ビジネスの命取り〈オレはBTSのメンバーと知り合いだ。オレが関係する会社でグッズを作っている。航空機代とホテル代を払うなら、アメリカや韓国でBTSに会わせてやるからカネを振り込め〉 そんな誘い文句で、20人を超える女性たちから数十万円から100万円以上の大金を詐取していた東谷氏。それを追及した本誌の報道により事態は大きく動き出した。東谷氏が4月21日の動画配信で、被害者に全額弁済することを宣言したのだ。「動画で東谷氏と対談した美容外科医が4000万円の弁済金を肩代わりすると申し出ました。東谷氏のYouTubeの収入から毎月500万円ずつを返すことが条件といい、いまのペースで配信し続ければ、充分返せる額だといいます」(芸能関係者) 登録者数が117万人を突破(4月25日現在)したYouTubeの「東谷義和のガーシーch」は、連日アップされる動画の再生数が軒並み100万回を超える。それらの広告収入や4万人近くいるとされる有料メンバーシップの会費、生配信での“投げ銭”を合わせれば東谷氏は月に3000万円近く稼ぐ計算だ。大手紙社会部記者が語る。「本人いわく収益が振り込まれるのは5月下旬。だから、焦った東谷氏は、慌てて『BTS詐欺』の被害者への弁済を公表したのでしょう。昨年10月、『男性アイドルグループのメンバーに会わせる』と言って複数の女性から数千万円を集めた元タレントの男が愛知県警に詐欺容疑で逮捕される事件がありました。 ファン心理につけ込んで金を振り込ませる手口は、東谷氏のやり方と酷似しています。東谷氏にも詐欺で逮捕状が出ればYouTubeのチャンネルが閉鎖される可能性があります」 実際、「迷惑系YouTuber」として“人気者”だった男性が’2020年7月、窃盗で逮捕されて以降、男性のアカウントは停止。詐欺の事件化は、YouTuberにとって命取りになり得るのだ。 また、YouTubeの広告ガイドラインによると、「炎上を招く、他者を侮辱するコンテンツ」「個人もしくはグループに対する嫌がらせ、威嚇、いじめに当たるコンテンツ」には広告が掲載されないという。詐欺という犯罪行為が指摘される上、有名人への“攻撃”を売りにする「暴露系YouTuber」の東谷氏は、YouTubeから排除されるかもしれないというリスクと常に隣り合わせなのだ。被害に遭った女性の1人が複雑な胸中を明かす。「配信後、東谷氏から直接LINEで謝罪の言葉と、弁護士を経由した返金手続きのやり方についての連絡がありました。ひとまず安心はしましたが、すべてを許す気持ちにはなれません」 たとえ被害額を弁済しても、過去の行いが帳消しになるわけではない。各地で被害者の会が結成されるほど大規模に行われた「BTSに会わせる詐欺」は、1人でも「許せない」という被害者がいれば刑事告訴につながる。「詐欺行為を働いても、海外に逃亡して居場所を隠せば、動画に出演してカネを稼げることが、東谷氏のYouTubeによって証明されています。YouTubeの運営サイドはそれでいいのでしょうか」(前出・芸能関係者) さらに前出の社会部記者はこう明かす。「警察もこれだけ広く被害が出ている詐欺事案は放置できないと考えているようです。なにより、“詐欺をしてもあとで返せばいい”という開き直りが動画によって社会にまかり通れば、類似した犯罪が誘発されると警戒しています」なぜ居場所を隠して逃げ続けるのか 自分がいまどこにいるのかを絶対に明かさない東谷氏だが、4月24日、TikTokのライブ配信中に日本から遠く離れた中東の視聴者ランキングに掲載されるハプニングが起きた。「『絶対バレへん。天才的に(居場所を)カムフラージュしてるから』と取りつくろいながらも配信を中止し、直後にインスタグラムで再開したライブ配信も『疲れた』と言って短時間で終了しました。平静を装っていましたが、明らかに動揺している様子でした」(前出・芸能関係者) 東谷氏はなぜここまで居場所を隠して逃げるのか。借金を肩代わりした医師も気にかけたのが東谷氏の背後関係だ。 医師から「ガーシーさんの後ろに反社の人がいるんじゃないかと思っちゃうんですよね」と言われた東谷氏は、違法賭博で負けたときに「向こうに反社の人がいたかもしれない」としつつ、友人のロンドンブーツ1号2号の田村淳が“反社チェック”をしたことを根拠に自分は「反社じゃないと認定されました」と説明した。 一方で、一晩に数百万円が動く賭け麻雀を行ったと告白したことは衝撃的だった。今年2月の配信で東谷氏はこう明かしている。「六本木のね。名前言ったらたぶんアカンと思うから、まぁバーがあって営業終了後に雀卓が一台あって、そこで麻雀しててんけど(中略)まぁ賭けてる金額がエグいわけですよ。1回負けたら100万200万とぶような麻雀をぼくらはやってたから。負けるときは100万200万平気で負けたし。そんなこんなでずっと賭博行為を続けてて」 負けた額を記載したLINEのやりとりやスコアシートの画像を証拠として提示したこともあった。麻雀賭博の違法性について、レイ法律事務所の河西邦剛弁護士が解説する。「レートの高い賭け麻雀は賭博罪、常習賭博罪にあたる可能性があり、現行犯でなくとも、一定の物証や証言があれば逮捕、起訴につながることがあります」 本人が動画で告白している通り、“イカサマ”の違法賭博などで負けが込み、東谷氏にはおよそ3億円の借金があるという。 賭け麻雀だけでなく、日本国内では違法である「カジノ」にも手を出したという。「闇カジノなどのいわゆる違法賭博は、東京の港区、新宿区などの繁華街の雑居ビルや高級マンションの一室で秘密裏に行われ、バカラやルーレット、スロット、ポーカーなど、さまざまなゲームが用意されています。 東谷さんのケースはわかりませんが、億を超える額を失うほど負けたという話が事実なら、ポンコツ(イカサマ)にはめられた可能性は充分あります。当局の摘発が激しくなり、短期間で大きく稼ごうとする店が増え、数百万円から数千万円、場合によっては一晩で数億円スッてしまうこともある」(ギャンブル事情に詳しいライター)「イカサマにはめられた」と東谷氏はまるで自分が“被害者”であるかのように話すが、イカサマ以前に違法賭博に手を出すこと自体が犯罪行為である。「イカサマはいけないが、賭博はいい」という考え方は、そもそも間違っている。 闇カジノの運営には、暴力団などの犯罪組織が関与しているケースが大半だ。賭博場の開帳という犯罪を巧妙に実行し、さらに、高額な金銭が飛び交う賭博場を維持することができるのは反社組織だ。「高レートの違法ギャンブルにつぎ込むために、銀行がお金を貸してくれるはずがありません。お金がない違法ギャンブラーは、詐欺をしてお金を集めたり、賭博場を運営する犯罪組織からお金を借りるようになっていくわけです。 さらに、負けた額を払えなければ賭場の運営者や闇金に借金を負うことに。そうでもしないと3億円の借金は簡単にはつくれません。その返済のために、海外で強制的に働かされたり、犯罪行為の片棒を担がされることも少なくありません」(前出・ライター) 前述の通り、東谷氏は、反社とごく近いところにいたことは否定できないが、自分は「反社じゃない」と言う。しかし、『女性セブン』2022年5月5日号で追及した「BTSに会わせる詐欺」について、「詐欺と言われても仕方ない」と認めた東谷氏の立場はどう考えられるのか。また、違法な麻雀賭博や違法カジノに通い詰めていたことは、明確な犯罪行為である。 さらにいえば、東谷氏がYouTubeで得た利益は、違法賭博でつくった借金の返済として、反社組織に流れはしないのか──YouTubeのガイドラインには「暴力犯罪組織を称賛、宣伝、支援することを目的としたコンテンツは、YouTubeで許可されていません」と明記されている。 賭け麻雀の違法性の認識について、東谷氏に尋ねると、ツイッターのDM(ダイレクトメッセージ)でこう回答した。「死なばもろとも、と言ってるとおり、俺だけが出頭することはあり得ない。(動画で告発した)綾野剛が違法薬物の件、城田優が違法賭博、新田真剣佑がレイプ、それぞれを自ら告白して出頭するのであれば、俺は一緒に出頭しても良いと思ってるよ」 自身が「反社」に当たる可能性については「薬や違法賭博やレイプなど、綾野剛、城田優、新田真剣佑を反社会的勢力とするのであれば、自分も同じだとは思う。前者の括りを逆にお前はどう思うの?」とし、海外逃亡している理由や自身の安全についてはこう答えた。「何いうてんの? 日本で撮影もしてるし、お前に連絡してる真剣佑の顧問(DMでは実名)とかに家族は脅されてるけど、それが安全かどうかなんて俺にはわからん。毎日命懸けで戦ってるだけの話。逆にお前は俺が安全やと思う? 何が言いたいん」 真剣佑は一連の騒動についてこうコメントした。「伝えたいことはたくさんありますが、皆さんを悲しませるようなことはしていませんので心配しないでください」 前出の村上社長が続ける。「レイプ疑惑については本人から徹底して聞き取りました。まったくの事実無根です。顧問が脅した事実もありません。反論するとさらにあることないことを言われ、こちらが傷を負うだけですが、それでも泣き寝入りするわけにはいきません」 YouTubeに東谷氏のチャンネルがガイドラインに抵触しないか質問したが、締切までに返答はなかった。 東谷氏の暴露には、視聴者を惹きつける力がある。一部の芸能人の「自分は特別な存在だ」というゆがんだ考え方が東谷氏のような存在を生み出し、視聴者が芸能人の驕りに対して違和感を覚え、東谷氏の告発に共感するならば、芸能界もその“脇の甘さ”を反省すべきだろう。 その一方で、儲かるからといって、なんでもかんでも動画で配信していいわけがない。犯罪行為について間違った考え方が社会に流布してしまわないか。動画配信会社もそうだが、視聴者である私たちもリテラシーを持って接する必要がある。※女性セブン2022年5月12・19日号
2022.04.28 07:00
女性セブン
映画『今はちょっと、ついてないだけ』にて、13年ぶりに主演を務めた玉山鉄二(時事通信フォト)
玉山鉄二 13年ぶりの主演映画公開目前で一際目立つ「雀荘通い」
 3月11日の深夜、東京・渋谷区にある雀荘には俳優・玉山鉄二(41)の姿があった──。金曜日の夜ということもあってか店内は仕事帰りのサラリーマンなどで賑わっていたが、身長182cmの玉山の姿は一際目立っていたという。店内に居合わせた男性客が言う。「玉山さんは黒いキャップに黒縁メガネをかけていました。飲食の際はマスクを外されていましたが、無精ヒゲを生やしていてワイルドでした。以前も同じ雀荘で隣の卓だったことがあるので、かなり麻雀がお好きな方なんでしょうね(笑)。 玉山さん以外の3人は40~50代くらいの業界人風で1人は女性、気の置けない仲間との麻雀といった雰囲気でしたね。玉山さんは途中、振り込んだのか周囲に聞こえるような大きな声で『あ~、クソっ、これ当たるのか』なんて、ワイワイ盛り上がっていました。かなり遅い時間に帰られていましたが、我々が入店した22時頃にはすでにいたので、随分盛り上がっていたようですね」 京都府出身の玉山は、1999年に俳優デビュー。順調にキャリアを重ね、2014年にはニッカウヰスキーの創業者・竹鶴政孝をモデルにしたNHKの連続テレビ小説『マッサン』でドラマ初主演を務めた。近年はNetflixの話題作『全裸監督』シリーズに出演するなど、演技派のバイプレイヤーとしても引っ張りだこだ。 まさに「売れっ子」だが、麻雀というと気になるのが「賭け」をしていないかという点だ。最近は人気YouTuberらの「賭け麻雀疑惑」が問題視されるなど世間からコンプライアンスに対して厳しい目を向けられるようになった。 玉山は4月8日から、13年ぶりに主演を務めた映画『今はちょっと、ついてないだけ』の全国公開が控えているだけに気がかりである。当日の様子について聞くと、事務所を通じてこう回答した。「一緒にいたのは趣味仲間の友人です。この雀荘にはたまたま行きました。麻雀店の利用料と飲食代は支払いましたが、賭け麻雀をすることは一切ありません」 仕事は絶好調の玉山。賭け事は“リーチ一発アウト!”となる時代だけに、健全に楽しみたい。※週刊ポスト2022年4月1日号
2022.03.18 07:00
週刊ポスト
認知機能の低下予防について解説する諏訪東京理科大学教授・篠原菊紀氏
麻雀・パチンコ・パチスロが高齢者の脳を活性化、その仕組みとは
 老化現象の中でも怖いのが、脳の老化や病気が原因となって発症する「認知症」だろう。どんな取り組みをすれば予防することができるのか。認知症研究の権威で、応用健康科学、脳科学が専門の公立諏訪東京理科大学教授・篠原菊紀氏はこう話す。「認知機能の低下予防には、ワクワクしながら記憶力や情報処理力、集中力を維持する遊びも大切。高齢者におすすめの『脳の活性化に役立つ生活習慣』のひとつは、麻雀、パチンコ、パチスロです」(以下、「」内はすべて篠原教授) ギャンブルのイメージが強く、座ったまま行なうこれらのゲームは“不健康”というイメージもあるが、それが高齢者の「脳の活性化」に役立つとはどういうことか。「麻雀は、対戦相手の手の内を想像しつつ手持ちの牌を組み合わせ、役を作っていくゲームですが、その複雑な思考が脳の活性化につながるのです。 麻雀中の人の脳活動を調べると、知的活動の中枢である前頭前野、相手の気持ちを読むなど想像力に関わる側頭頭頂接合部が活性化していることが分かりました。前頭前野は、情報や記憶を一時的に保持し組み合わせて答えを出す『ワーキングメモリ』の中核。頭で考えながら目で相手の表情を読み、自分の次の手を考える麻雀は、複数のことを同時に行なうため、ワーキングメモリを使う機会が多いと考えられる。 ワーキングメモリは会話や読み書き、計算など日常生活のあらゆる場面での判断や行動に関わる機能です。さらに前頭前野は脳の他の領域をコントロールする働きもあり、麻雀でワーキングメモリが鍛えられれば、認知機能が維持されやすい可能性があります」 同じく脳を活性化する目的の『脳トレ』とは違う部分もある。「麻雀には、山から牌を引くときに指で触って麻雀牌の図柄を推測する『盲牌』がある。頭と一緒に手先を動かすことで、前頭前野とあわせて運動や触覚などを司る運動野や体性感覚野などが強く活性化します」 主に4人1組でテーブルを囲むゲームスタイルも、脳の活性化に役立つ。「認知機能の低下予防には、人との関わりやコミュニケーションが重要と考えられています。認知症予防のために開かれる麻雀会に参加し、一緒に卓を囲む相手との会話を楽しむことも、意義は大きいと言えます」 篠原教授の調査では、こんな研究結果も出た。「脳年齢を推定するシステムを利用し、マージャン愛好者55人、平均年齢68歳の脳年齢を算出したところ、実年齢より2~3年若返っていることが分かりました」高齢者ほど脳が活性化 では、パチンコやパチスロが認知機能の低下予防に役立ち得るのはなぜか。「台湾の介護予防施設にパチンコ・パチスロを持ち込み調べたところ、認知機能の改善がみられました。パチンコ・パチスロを遊ぶ頻度が多いことと認知機能が高いことが関連するという報告もあります。ワクワクしながら遊ぶことが大切なのに加え、玉を目で追い、指先の調整を行なうなど手と頭を同時に使う点も脳の活性化につながっているのかもしれません」 パチスロでは遊技中の脳活動を調べた研究もあるという。「レバーを叩き、目押しをして図柄を揃えるという作業が加わることで、空間認知に関わる頭頂葉と左側の前頭葉が活性化します。また、知的機能の中核を担う前頭葉、頭頂葉のほか、やる気や意欲に関わる線条体が、高齢者ほど活性化されると報告されています。 さらに、中高年を対象に4週間、パチスロ遊技中の脳活動を近赤外線分光法装置で調べると、前頭葉や頭頂葉の活動が増す一方で、ストレス活動を高めやすい右下前頭回の活動低下が確認できた。これは、パチスロが認知トレーニングになる上にストレスを低下する可能性を示しています」 線条体は加齢に伴い衰えるが、楽しみや幸福感を得ることで活性化する。「それにより高齢者の脳や心身に好影響をもたらすと考えられます」 実際に、麻雀やパチンコ・パチスロ台を認知症予防やリハビリに導入する介護施設もある。※週刊ポスト2022年3月11日号
2022.03.04 07:00
週刊ポスト
新庄劇場
新庄剛志の麻雀 「役満しか狙わない。字牌5枚あると国士無双に走る」証言
 トライアウト視察にバラエティ番組出演と、オフの話題を席巻する日本ハムの“ビッグボス”こと新庄剛志監督。プロ入りしたのは低迷が続いていた阪神で、当時は人気選手でありながら“問題児”のイメージもついて回った。実際にはどんな人物だったのか。新庄氏を間近で見ていた男たちの証言──(全3回の第1回)。 * * * 西日本短期大学附属高(福岡)時代は甲子園出場経験もなく、高校球児としては“無名”だった新庄氏は、1989年のドラフト5位で阪神に入団した。 入団後は甲子園球場近くの独身寮「虎風荘」に入った。若虎たちの指導にあたっていたのは“鬼寮長”と呼ばれた梅本正之氏だった。梅本氏は、まだ18歳だった新庄氏の印象をこう振り返る。「本当に田舎者でしたね。入寮時は学生服を着ていて、挨拶もろくにできない。団体生活に馴染めるか心配だったほどです。当時、寮長と育成コーチを兼任していましたが、マジメに練習するというより、コーチに怒られても堪えないタイプでした。私が見る限り、最初は努力の“ど”の字もなかったね(笑)。ただ、肩や足の潜在能力は凄いというか、センスだけで生きていた。練習を重ねるうちに遠投がどんどん伸び、足もどんどん速くなった。潜在能力が実力に変わっていくとともに、どんどん垢抜けていきましたね」 一軍で活躍するようになると、ヴェルサーチェのスーツをまとった新庄氏をファンが取り囲むようになる。「新庄ギャル」が寮の周辺にも押しかけた。「二軍時代は朝の散歩で犬も寄ってこんかったのに、新庄を取り囲んでサインや握手攻めですわ。当時の寮は甲子園球場と大きな道路ひとつ隔てたところにあって、試合が終わると寮のほうに200~300人くらいのファンが流れてくる。近所の店からも、うるさいと苦情がきて、僕は“寮を移転したほうがいい”と会社に申し立てたほど。田淵(幸一)や江夏(豊)、掛布(雅之)も最初は寮生活でしたが、こんなことはなかった」 そのうち、ナイター後は球場から寮までの500mほどを移動するために、梅本氏が車で迎えに行くようになった。ただ、梅本氏は「大変だったけど、グラウンドで結果を出してくれて、面倒を見る甲斐のある選手でしたね」と付け加える。「自由奔放に見えるかもしれませんが、4畳半ぐらいのスペースの新庄の部屋にはゴミひとつなかった。部屋の入り口にはなぜか暖簾がかかっていて、室内にはオーデコロンが振りまいてありましたが、片づけで新庄に文句を言った記憶がない。あのプレーを見ていたら几帳面だとは思えないでしょうけど、本当にええ子でしたよ」 そんな新庄氏と同じ時期に独身寮にいたのが1988年のドラフト1位で入団した中込伸氏だ。新庄氏より2年先輩の中込氏は、1990年代の阪神を主力投手として支えたが、中込氏の述懐は、梅本氏の証言とも重なってくる。「新庄という男は根がマジメで、わざとハチャメチャをやっている感じですね。本当は礼儀正しい。鬼寮長から怒られるのはいつも亀山(努)で、新庄は怒られたことがない。悪いことをしないというか、腹が立つようなことをしないんですよね。でも、ナルシシストなのは間違いない(笑)。いつも鏡を見ていましたから」 寮では麻雀卓も一緒に囲んだが、「新庄は、役満しか狙わなかった」というエピソードを明かす。「新庄はね、字牌が5枚あると国士無双に走る。七対子で仕上がる手でも、四暗刻を狙う。ほとんど上がることがないけど、上がったら役満。0か100の麻雀でしたね」 それでも、選手としての新庄氏への信頼は厚かったと続ける。「投げていて、新庄がバックで守ってくれていると安心なんですよね。たまにとんでもないところに返球するけど、ラッキーゾーンがなくなった広い甲子園でも、新庄と亀山がいると、外野を抜かれる心配はなかった。 ただ、僕がいまでも覚えているのは、背番号のことです。新庄がメジャーに行くかどうかが取り沙汰された2000年オフまで、僕は背番号『1』をつけていた。そうしたら新庄が“中込さん、1番をください。それをもらったらメジャーに行きません”と言い出した。だから球団に“1番は新庄にやるから、55番にする”と伝えたんです。それなのに新庄はメッツに行ってしまった。さすがにズッコケましたよ」 そして中込氏は、「まあ、新庄はそんなこと忘れているでしょうけどね」と付け加えてまた笑った。(第2回につづく)※週刊ポスト2021年12月24日号
2021.12.13 19:00
週刊ポスト
ギャンブルの逸話も多数
徳光和夫インタビュー「ギャンブルで6億円以上スった」生命保険も次々解約
 テレビ朝日の「バス旅」で自由奔放に振る舞う姿が印象的な徳光和夫(80才)が 初の自伝 『徳光流生き当たりばったり』(文藝春秋刊)を上梓した。アナウンサーとしてあれだけ成功を収めた彼は、ギャンブル狂としても有名。その全貌にプロインタビュアーの吉田豪氏が迫る。週刊ポスト2021年10月29日号掲載記事の超ロングバージョンをお届けします。(全4回の第3回)徳光:ごめんなさいね、『吉田豪の部屋の本』(吉田の近著)っていう、このなかに出てくる人、僕は誰一人、知らなかったんですよ。吉田:まあ、そうでしょうね(笑)。徳光:あなたをすごいなと思ったのは、僕いま読むの遅いんだけど、一日半で全部読みました。でも、内容もわからないんだよ。吉田:みんなが何を言ってるのか(笑)。徳光:ところが次のページ、次のページと面白くなってきて、アイドルでこんな子たちがいるのかと、こんな言葉を知っている子がいるのかとか、こういう常識、あるいは非常識を持っている女の子たちがいて、これだけアイドルの本音を見事に引き出している本はないなっていうふうに思ったんですよね。 僕もAKB48の選挙の司会なんかをやって、あの子たちが一生懸命にコメントをする。やっぱり(山口)百恵ちゃんとか(中森)明菜ちゃんとか(松田)聖子ちゃんとか、あの子たちはみんな自分の言葉を語らなかったんですよ。止めようとしてましたよね、事務所のほうもね。それが秋元康さんが、AKB48は自分の言葉を自分で語れ、と。菅(義偉)さんに一番ほしかったことでありますけど、それを彼女たちはやったわけじゃないですか。吉田:生放送で好きにやれっていう。徳光:見事にね。でも、あれも実は本音じゃないなということをこの本で知りましたよ、僕は! ホントに見事なほどいまの女の子たちは勉強してるなっていうことを、特に声優の人たちはすごいですね。ただ単に声優をやってるんじゃないですね。声優をやりながら、いろんな興味を持ち、好奇心を持ち、それに自ら着手していってますよね。誰一人知ってる子もいないし、誰一人関心のある子もいないんだけど、最後まで読んじゃったね。吉田:そっちを読んでると思わなかったですよ。最近だと敏いとうさん(ムード歌謡グループ「敏いとうとハッピー&ブルー」リーダー)のインタビューは、徳光さんは引っかかるかなと思うんですけど。徳光: ちょっとそれいつ出るの?吉田:ダハハハハ! もう出てます、あれはお薦めですよ。敏いとうさんから完全にヤバそうな話しか聞いてないヤツがあるので。徳光:ヤバい話をよりヤバく言うだろ、ちょっと眉唾もあると思うんだよね。吉田:そうなんですよ(笑)。コーラス界のマフィアと呼ばれるだけの話だらけで。体を悪くしてあんまりしゃべれないから奥さんがサポートしてるんですけど、奥さんが話すことも物騒なんですよ。「あなた、挨拶がないっていうことで、競艇場であの人をさらったじゃない」みたいな話を普通にするんです。徳光:ハハハハハハ! そうなんだ。そっちはホントかもしれません、奥さんの話は。あのね、彼に競艇を教えたのは僕ですから。吉田:そうなんですか!! 確かに敏いとうさんも相当なギャンブル好きでしたもんね。徳光:好きですね。競艇場に連れて行って、あんまりこういうのをやったことがないって言うから、そしたら入れ込んじゃって。俺、奥さんに恨まれてると思うんだけど、競艇をやっていなければ、それなりに残せてたよ。吉田:奥さんは相当ボヤいてました(笑)。徳光:そうでしょ? 誘わなければよかった。あんなに夢中になって、人から金を借りてやるまでだとは思わなかったんだよね。僕は人からお金を借りてませんから。もちろん消費者金融では借りますよ。吉田:あ、消費者金融では借りる(笑)。徳光:サラリーマン時代の小市民ですから、そういうのは早く返すようにいたしまして。吉田:当時は結婚式の司会とかのバイトのお金を全部注ぎ込んでギャンブルをやって。徳光:かつてはね。いまはそういうことはできないじゃないですか。いまだったら安住(紳一郎)君とか桝(太一)君とか、局アナで家が建ちますよね、オファーだらけでね。吉田:当時はそのへんは意外と自由で。徳光:ザルでしたね。日本テレビの営業が頼んできましたから。営業の人間が「何々会社の何々さんの息子が結婚するんだけど、お願いできないだろうか」とか、「いまこういう大手のパチンコ屋があるんだけど、どうしてもこの仕事をと取りたいから」みたいなことで、だから私も営業活動の一部を担っていることになるわけですよね。吉田:それにしても局アナがパチンコ営業をやってるっていうのは画期的すぎますよ!徳光:そういう時代があったんですよ。だから、わが家も「口先御殿」って呼んでるんですけどサラリーマン時代に建てた家ですから。吉田:これだけギャンブルで散財しながらも、ちゃんと残せるものは残していた、と。徳光:それはカミさんが偉かったね。吉田さんは見抜いてると思うんだけど、大きなことを言ったって小市民もいいところで、まあ小心者なんですよ。アルバイトでさんざん稼ぎながらもそれを全部遣っているかといったら、そんなことはしてないわけですね。ですから、ホントにカミさんに感謝しているし、昔はホントに絶対に俺より先に逝っちゃいけないみたいな亭主関白みたいなことを、あの歌の文句のようなことを言っていましたけどもね、いまこういう言い方をするとホントにいい人になっちゃうんですけども、置いては逝けないなっていう気持ちですね。吉田:今回の本にもそんな奥さんに対する気持ちが、たっぷりと書かれてましたね。徳光:あとから書き足したんだよね。56年も一緒に連れ添ってまいりますと、もう体の一部だね、よく言われるように。空気みたいなもんで。空気っていうか酸素だね。カミさんっていう酸素を吸わなければ、俺も生きていけないし。向こうはそうでもないかもしれないけども。でもいまだに緊張するわけですから、家へ帰ったら俺は一番緊張してますからね。仕事場ではホントに気を抜いてるというか、リラックスしてるっていう感じで。吉田:長嶋さんに次ぐ緊張なんですかね。あと、この本はとにかくギャンブルの話が最高すぎましたね。しかも、それがいまさらにエスカレートしてるのがたまらないですよ。徳光:いやいやいや(笑)。こういうことはヘタしたら言っちゃまずいのかなと思って。吉田:そんなマズい話があるんですか?徳光: あと解約する生命保険が……2つしかなくなっちゃったんですよ。吉田:オンライン競馬に目覚めた結果、定期貯金を使い切り、とうとう生命保険に手を付け始めたって話はすでにしてましたよね。徳光:定期はなくなりましたね。ホントにお金はちゃんと現金でと思ってたのに、このスマホ時代になって、デジタル時代になって。電子マネーの時代はホントに足を踏み入れたくなかったですね。吉田:スマホすら持たない、携帯すら持たない人が一気に未知の世界に飛び込んだから。徳光:今日だってこうやって吉田さんと話してても、今日は6競馬場で競馬をやってるんですよ、地方競馬を。大井、浦和、高知と盛岡と、それから北海道はばんえいっていうのがあって、門別ってもう一つある。そういうことが気になってしょうがないわけですよ。吉田:いまも気が気じゃない(笑)。徳光:一応もうPAT(JRAの馬券投票サービス)で買ってあるんですけど、結果がどうだろうかって。俺、ホントにギャンブルを自制できなくなってきてるんですよ。オリンピック観ててもそうだからね。吉田:どういうことですか?徳光:100メートルの競走がありますね。予選から、2枠と3枠じゃないかって。そのとおりになると、妙にうれしいんですよ(笑)。吉田:これにも賭けられたらって(笑)。徳光:歩いてると子供の運動会なんかに遭遇するじゃないですか。そうすると運動会は大好きだから、それを見てて、徒競走で「あの1枠の子が相当いい線いきそうだな」みたいなことをいうと、そこの子がコケちゃったりしてさ。 これはホントに恥をさらすようなのでありますけども、やっぱり親父が亡くなって、納骨をいたしました日に、納骨って午前中にするじゃないですか。その帰り道の駅に親子の3人連れがいまして、赤いスカートに、紺のズボンをはいたお兄ちゃんと、白いブラウスを着たお母さんを見まして、「そうか、1、3、4か」みたいな感じで。つまり1枠の白ですね。3枠は赤で、4枠が青じゃないですか。そうすると、それを見てすぐ「ああ1、3、4か。親父の納骨も済んだし、ちょっと平和島に弔い合戦に行こうかと。吉田:え!徳光:それで弔い合戦に行ったんですよ。吉田:うわーっ!!徳光:カミさんがこのときばかりは怒りました。吉田:麻雀は親御さんに教わったわけですよね。つまり、そういう教育を受けてきて。徳光:まさにそうですよ。大人に騙されるなっていうのは小学校5年生、6年生のときに親が麻雀を教えたことで。わが子をですよ! わが子を騙そうとするんですからね、親が。吉田:それは鍛えられますよね(笑)。徳光:それからもう一つは中学1年生のときにホームルームの時間で、担任の先生が「昨日のダービーは素晴らしかったなあ!」みたいなことを言ったときに、僕はチビで最前列だったものだから、「いやあ先生、ボストニアンは強かったですね」って言ったら、「おまえボストニアンを知っとるか!」っていうような感じで、その先生からそれからいたくかわいがってもらいまして、かわいがってもらうと毎日やる漢字の試験をその先生のために頑張ろうっていう気になるわけですね。ですから僕はそこから漢字好きになりまして。吉田:アナウンサーにはプラスですもんね。徳光:絶対プラスですよ。アナウンサーの試験には漢字の読みも出ましたから。漢字好きになったのは、親が馬券売り場に連れて行ってくれて、ダービーしか親父はやらなかったんですけど、そのことで国語の先生とコミュニケーションができて、それで漢字好きになったんだなみたいな、こじつけですけども。吉田:全ては親御さんのせいというか。徳光:そうなんですね。ですから後天的に僕自身がギャンブルにハマッた一番は、無理やりに教えられた麻雀ですね。あの頃、都営アパートで麻雀をやってて、週末になると必ず来るおじさんが出張で来なくなる。そうするとやりたくてしょうがないんだけど、3人じゃできない。当時は「三麻」はないですから。だったら、もう小学校 5年、6年生になったこの子に教えればできるんじゃないかっていうことで強引に教えてもらったんですね。だから最初に上がったのは「七対子」で。そこから誰一人、ウチのカミさんもあれですよ、ギャンブルやめなさいって言ったことはないんですよ。吉田:そうなんですか!?徳光:うん。いまも「あなたはギャンブルをやってるからよく働くんだし、ギャンブルをやってるからこの家が建ったのよ」って。競馬競艇をやってなければ、こうはならなかったかもしれないってマジに言うんですよ。吉田:でも、これまでで総額6億とか負けてるみたいなことを言ってたじゃないですか。徳光:それは計算したことないからわかりませんけど、僕はもっといってると思います。吉田:そうだろうと思ってました(笑)。(第4回へ続く)※週刊ポスト2021年10月29日号
2021.10.24 07:00
週刊ポスト
主演のスター俳優たちを喰うほどの人気もあった俳優集団「ピラニア軍団」(イメージ)
大橋巨泉さんは「昭和史に残る偉人奇人」 接し方も“巨泉流”だった
 戦争の記憶をはっきり残し、成人してからは焼け野原からの復興と高度成長期のニッポンを牽引したのが「昭和ヒトケタ」世代だ。自らの力で前を向き、上を向いて生きていこうとした彼らは、後の世代にどんな教えを残したのか──。(文中一部敬称略)「見事な開拓、改革の人だった。昭和史に残るキテレツな偉人奇人です」。漫画家の黒鉄ヒロシがこう称するのは、『11PM』(日本テレビ系)、『クイズダービー』(TBS系)など数多の人気番組の司会を務めた大橋巨泉(2016年没、享年82)だ。「台本をテーブルに置いて堂々と見ながら喋ったのは、巨泉さんが最初。それまで台本は覚えるもので、画面のなかに映っちゃいけないものだった。でも巨泉さんは『なんでだめなんだ』と。今はみんなそれで助かってるでしょ。巨泉さんは恩人ですよ(笑い)」(黒鉄・以下同) 昭和9年に東京・両国で生まれ、早稲田大学中退後、ジャズ喫茶に入り浸っていたことからジャズ評論家、放送作家となり、司会業に転じた。『11PM』は“お色気企画の元祖”と呼ばれた一方、沖縄の本土復帰問題など硬派なテーマも取り上げた。競馬や麻雀の評論家としても活躍した。「当時、競馬や麻雀といえば博打そのもの。競馬新聞を電車のなかで広げたり、社会人が『麻雀に行く』と言ったりしたら白い目で見られた。それを“いい大人”の嗜みに変えたのも巨泉さんの功績です。ジャズだって不良の音楽だった。巨泉さんは文化史には書き落とされてしまうようなものを拾い、エポックメイクしたんですよね」 人との接し方も“巨泉流”だった。「最初はものすごく礼儀正しいの。下からくるから気を許していると、3日目には呼び捨てになる。『世界まるごとHOWマッチ』(毎日放送)だったかなぁ、突然石坂浩二さんを本名の“へいちゃん”(武藤平吉)って呼んだりね。それでいつの間にか“へいちゃん”が浸透してしまう。テレビの伝わり方を熟知していた」 黒鉄自身、番組中にその慧眼に舌を巻いたことがあるという。「クイズ番組でラスベガスがテーマになりそうだったとき、僕から“ラスベガスに詳しい”って気配が出たんだろうね。それを察した巨泉さんが『黒鉄くん、ラスベガス詳しいんだよね』って。ほんの0.01秒みたいなタイミングで言われてビックリしちゃって。『なんで?』って聞いたら『いや、目が』って。普通じゃない人ですよ」 2013年10月に中咽頭がんを発症し、3年後に帰らぬ人となった。「巨泉さんが最後に退院していたとき、寿司屋で偶然出くわしたんです。すごく痩せていたけど、『驚いたろう』って話す声は前のまま。寿司屋の職人に『前より少し小さくしてくれ。俺がここで寿司を喉に詰まらせて死んだら嫌だろう』って。死の話を自ら持ち出して笑いにしてしまう。改めて巨泉さんのセンスを見直しました」 元気だった昭和のテレビを象徴する人物だった。※週刊ポスト2021年7月30日・8月6日号
2021.07.22 07:00
週刊ポスト
「一式60万円がパーに…」趣味にすぐ挫折して散財する人たちの反省の弁
「一式60万円がパーに…」趣味にすぐ挫折して散財する人たちの反省の弁
 これといった趣味がなく、本気になれるものがほしい――。お金をかけて趣味に挑戦したものの、散財した挙げ句挫折。懲りずにまた挑戦するも、結局やめてしまうというループにハマってしまう人たちがいる。他の人から見ると、まるで“趣味の挫折が趣味”となっているようにも映る。そんな人たちの反省の弁を集めた。◆「形から入れば続ける気になる」と思ったが… メーカーに勤める40代の男性・Aさんは、これまでに海釣りやサーフィンなどといった海系の趣味に挑戦するも、毎回挫折してきた。道具だけでこれまで100万円以上費やしており、挫折の度に同僚や友人に譲ってきた。中でもお金がかかった趣味が、ダイビングだった。「4年前の沖縄旅行がきっかけでした。澄み切った青い海に感動し、魚たちと泳げたら最高だろうなと思ったんです。もともと海は好きでしたし、趣味としていいのではないかと考えました」(Aさん) 知り合いにインストラクターがいたことから、ダイビングを始めるハードルは低かった。「今度こそ続けられる趣味にしたい」との思いから、ダイビングセット一式を60万円ほどで購入。だが、この意気込みが裏目に出てしまう。「ダイビングをするためにはC カードというライセンスが必要で、そのために座学と海での実習を受けます。この実習が想像以上に苦痛で、長時間船にに乗ると酔ってしまって気持ちが悪くなるし、腰につける重しで腰痛が悪化したりして……。そう言えば釣りの時も、船は得意じゃなかったのを思い出しました。 結局あきらめて、ダイビングセット一式は誰かに譲ろうかと思っています。形から入れば続けられるかなと思って、毎回道具を揃えてしまうんですが、揃えたからといってやる気が続くという説はウソ。もういい加減、そのクセを直さなくてはと思っています」(Aさん)◆「やり始めたら好きになるはず」は甘かった 広告代理店で働く30代の女性・Bさんは、20代で料理教室や英会話教室、アロマテラピースクールに通ったが、いずれも挫折した経験を持つ。「何か自分のアピールポイントを作ろうと必死でした。料理は全然好きじゃなかったのですが、教室に通えば好きになるかなと。最初はできなかったことができる喜びがありましたし、友だちもできて、結構楽しくやっていました。ただ、だんだん人間関係が面倒になって……。1年で受講料が7万円かかりましたが、少しは技術も身に付いたと感じるので、無駄ではなかったと思いたいです」(Bさん) Bさんの失敗は終わらない。英会話教室では「センスのなさ」を実感して1年で挫折。「外国人と付き合いたいと思って、英会話教室に通いながら自宅で洋画や洋書を読んだりしましたが、全然話せるようになりませんでした」と振り返る。月3万円の月謝を2年払い続けたが、現在はすっかり諦めたそうだ。 アロマテラピースクールにも20万円投資した。「アロマテラピーは、何か仕事にも繋がるかな、と甘い考えから始めました。でも本格的に学ぶと奥が深くて、私はそこまでハマれなかった。ネットで独学できる趣味レベルにしておけば……」と後悔を口にする。そんなBさんの得た教訓は、「大前提として、先にそれが“好き”という気持ちがないものは続かない」というものだという。◆アニメや漫画に影響された趣味は大体挫折? IT業界で働く30代の男性・Cさんは、アニメや漫画に影響されて趣味を始めることが多いが、ことごとく途中で飽きてやめてしまう。ギターを皮切りに、ピアノ、麻雀、キャンプ、筋トレと挫折してきた。「バンドをやっている漫画を読んだ時、ギターが格好いいと思って、大学時代に御茶ノ水の楽器街でギターを買いましたが、コードが難しくてあっさり挫折。ピアノもキーボードを買ってみましたが、基礎の練習が面倒くさすぎて挫折。当たり前ですが、楽器ができる人は、地道な基礎練習を積んでいるんですよね……。大人になって、表面だけ見て憧れるのは、大きな間違いだと痛感しました。 麻雀もなかなか役を覚えられずダメ。いちばん散財したのはキャンプです。一式そろえるのに10万円以上かかり、特に冬用の防寒費用が高くつきました。キャンプ場でも火を焚くのが面倒で苦痛でしたね。面倒くさがりには、キャンプは不向き過ぎました。これなら公園のベンチでお弁当食べた方が良い気がします」(Cさん) 最近は、アニメとスマホゲームの影響から競馬を始めたというが、そこにも暗雲が漂う。Cさんは、「全然当たらない。時間をかけて予想しても無駄になることばかりです。競馬の歴史を勉強していた方が楽しいかもしれません」とため息を漏らす。 趣味が人生を豊かにするのは確かだが、お金をかけたにもかかわらずすぐ挫折してしまっては、後の祭りだろう。
2021.06.26 15:00
マネーポストWEB
日高トモキチ氏が新作を語る
日高トモキチ氏 漫画家、挿画家、写真家の彼がなぜ小説を書くのか?
【著者インタビュー】日高トモキチ氏/『レオノーラの卵 日高トモキチ小説集』/光文社/2090円 漫画家でもあるせいか、日高トモキチ氏(55)の初小説集『レオノーラの卵』は、ありもしない世界をあるかのように現出させる、文章の画力にまずは驚かされる。「以前、筒井康隆さんが、自分は状況の説明がヘタで、絵の方が早いと思ってしまうと何かに書かれてましたけど、私の場合は逆というか、自分では絵にできないものを、小説に書いている。目に見える分、受け手を縛りかねない絵と違って、文章の世界は自由でいいなあと、常々思っているので」 どこか幻想的でいながら、今と何かが重なる全7編は、それぞれ物語としての精度も高く、全く飽きさせない。作中、〈小説は事実より奇なり、じゃよ〉〈なに当たり前のこと言ってるんですか〉という会話があるが、こんな当たり前なら大歓迎だ。 挿画家や写真家など様々な顔を持ち、駄洒落の端々に昭和が香る年頃ながら、これが初単独小説集という、貴方は一体、何者ですか?「音楽でも何でも一通り手は出すけど、結局飽きっぽくて何も続かない、器用貧乏な男です(笑い)。その中で唯一続いたのが絵と文章ですが、私は何事も人から頼まれないとやらない類の怠け者で、独りでコツコツ小説を書いたりはできない性分なんですね。そんな私になぜか30年前、絵ではなく小説を書かないかと頼んでくれた方がいて、その某SF同人誌に載った実質的初小説を後々読んでくれた1人に、作家の宮内悠介さんがいたんです」 そう。宮内氏は高校生時代に日高氏がかつて麻雀雑誌に連載していた漫画『PARADISE LOST』の愛読者だった。その縁から、目下注目の鬼才自らが編んだ『博奕のアンソロジー』(2019年)に請われて筆を執ったのが、表題作「レオノーラの卵」なのだ。「宮内氏からのお題は博奕全般でした。麻雀が書ければよかったんですが、小説をほぼ30年ぶりに書く私にいきなり『麻雀放浪記』が書けるわけもない。そこで博奕→賭け→子供が男か女かを賭ける話と、遡って展開してみたんですが、レオノーラも母親の〈エレンディラ〉もなぜ卵を生むのかとか、私もわからないことだらけです(笑い)」 物語はこう始まる。〈レオノーラの生んだ卵が男か女か賭けないか、と言い出したのは工場長の甥だった〉 ちなみにレオノーラとは彼の叔父がかつて工場長を務めた、〈黄色コッペパンを焼く工場〉で働く娘のこと。その叔父が25年前に失踪し、現在は叔母が工場長だが、工場長の甥にとって自分は今もって叔母ではなく叔父の甥だった。〈ものの名前は単なる固有名詞ではなく、その属性を示すべきであるというのが日頃の彼の主張であり、またこの街の不文律でもあった〉 彼がその〈プールバーと呼ぶにはあまりに撞球場〉な店に呼び出したのは3人。眼鏡の僕〈チェロ弾き〉と、町鼠と違って冬は冬眠する眠り鼠の〈やまね〉。そして胴体こそないが器用に煙管を吸う〈時計屋の首〉だ。撞球場の壁には〈ピアノ弾きを撃たないでください〉と張り紙があり、実は25年前、なぜ父が撃たれたかを知るために、チェロ弾きはその賭けに参加していた。 そして25年前にも当時の工場長とピアノ弾きと時計屋と〈駄菓子屋〉の4人がエレンディラの卵を巡って賭けをし、命運を二分した顛末を、当時はまだ普通の時計屋だった時計屋の首や老鼠から聞かされるのだ。「表題作は四半世紀を跨ぐ卵と賭けの物語。第2話の『旅人と砂の船が寄る波止場』は、ある港町にやってきた主人公〈物集旅人〉が〈万有引力先生〉や秘書の〈笛木女史〉の協力を得て、13年前に町の命運をかけて建造された作業船が市長や要人を乗せて出港した直後、突如発生した虹に似た〈閃光〉により、中身の人だけが消えた謎に迫る話で、基本的には昔語りが多いんですけどね。 それこそ宮内さんが帯に〈かくも軽やかに放られる幻想と与太と博識〉と書いて下さったように、与太ですよ、与太。SFでもミステリーでもなく、幻想小説ほど格調も高くない本書は、どんな本かを説明するのにいつも苦労するんですが、ジャンル=与太話といえばシックリきます(笑い)」好きに書いたから好きに読んでくれ 続く「ガヴィアル博士の喪失」は、発明王になった人喰いワニに〈かぎ男爵〉が送りつけた脅迫状を機に、年老いたウェンディが営む駄菓子屋に例の面々が集う、和解と再生の物語。第4話「コヒヤマカオルコの判決」は、判事の横暴に業を煮やした公証人〈古本ねずみ〉の策略で裁判官のバイトをすることになった16歳の図書委員の冒険譚と、各種名作の細部やその後を、日高氏はまるで接ぎ木するように発展させ、全く違う花を咲かせてしまうのだ。「本は昔から好きで読んではいますけど、私は粗筋を聞かれるのが苦手というか、例えば『ドン・キホーテ』も少年版で読み、主役よりサンチョ・パンサの活躍とか、取るに足らない細部だけを憶えている類の本好きで。 ほら、会話とか雑談ってそうじゃないですか。断片的な記憶や知識から話題があちこち飛んで、気づくと全然違う話になってるけど、まあいいかっていう(笑い)。私の小説もそれに似ていて、読者を迷子にしない程度に手綱は握りつつ、調和とか伏線の回収はほぼ考えない。昭和なギャグも別にわからない人はスルーすればよく、特に今は好みが細分化し、みんなが知ってることなど皆無に近いので、調べたい人は調べて下さいと、委ねているところはあります」 読みたいものを読みたいように読み、自由に楽しむ。エンタテイメントの神髄を、日高氏は信じているのだ。「仮に本書で訴えたいことがあるとしたら、それです。細部を気にした方が楽しいから私は気にするだけで、大抵のことは放っておいても何とかなり、でも世界は着実に破滅に近づいている。その間、与太話に興じるのも一興ですし、終わりがあるからこそ精一杯遊ぶのが楽しいと思うんですよ。永遠に生きたりするよりも。 映画『シン・ゴジラ』に『私は好きにした、君らも好きにしろ』という有名な台詞があるけど、あれです。私は好きに書いた、あとは好きに読んでくれっていう。特に後半はコロナが猖獗を極めた時期や父を亡くした時期に書き、より現実との地続き感が増した気もしますが、あくまで基本は与太話なんで」 執筆に際しては紙芝居や駄菓子屋の佇まいにも似た既視感を大事にしたと言い、遊びをせんとや生まれけんを地で行くような、自由で豊かな物語世界を、ぜひ!【プロフィール】日高トモキチ(ひだか・ともきち)/1965年宮崎市に生まれ、大阪、神戸、東京で育つ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。在学中にゲームブック『機動戦士ガンダム シャアの帰還』でライターデビューし、1992年「PARADISE LOST」(『近代麻雀オリジナル』連載)で漫画家、またSF同人誌『パラドックス』掲載の「アンビストマの大迷宮」で小説家としてデビュー。『トーキョー博物誌』『里山奇談』等著書共著多数。京都精華大学講師を経て現在は新潟・開志専門職大学専任講師。167cm、84kg、A型。構成/橋本紀子 撮影/喜多村みか※週刊ポスト2021年7月2日号
2021.06.25 07:00
週刊ポスト
美バディ健在のたしろさやか
たしろさやか 9年ぶりのグラビア挑戦「やってやる!」という気持ち
 2000年代半ばに豊かなHカップのバストとヒップを武器に芸能界にデビューした、たしろさやか。雑誌グラビアやDVDで多くの男性を魅了しただけでなく、バラエティ番組ではその対応力の高さから多くの番組関係者から一目置かれた。 現在はドラマや映画に出演するほか、バラエティや得意の麻雀やギャンブル関連の番組にも出演している。『たしろさやか 愛の波濤』が各電子書店で5月28日に発売されるたしろが、このたび9年ぶりにグラビアに挑戦した。「負けず嫌いで『できないでしょ?』と言われると、逆に『やってやる!』という気持ちになりますね(笑い)」 その反骨心で大人のエロスを開花させた。【プロフィール】たしろ・さやか/1985年9月9日生まれ、愛知県出身。高校卒業後ホリプロに所属し、「田代さやか」で芸能界デビュー。グラビアをはじめバラエティ番組などで活躍。2017年に「たしろさやか」に改名しフリーに。現在テレビ、ドラマ、映画、舞台などで活躍中。4月から主演するドラマ『惑星スミスでネイキッドランチを』(サンテレビ)が放送中。5月30日よりスカパー!『リアル脱衣麻雀 ポロリは罰符です!』(毎月最終日曜日)に出演撮影/西田幸樹※週刊ポスト2021年6月4日号
2021.05.29 19:00
週刊ポスト
aa
五味太郎&室井滋対談 コロナ対策のグズグズは「日本のいいところ」
『きんぎょが にげた』や『みんな うんち』などの人気作品を生み出した絵本作家の五味太郎さんは、75歳となったいまも精力的に創作活動を続ける。それは、新型コロナウイルスの感染拡大で不安なこの世の中になっても変わらない。最新絵本『会いたくて会いたくて』が話題の女優・室井滋さんが、五味さんのエネルギーの源に迫る。室井:コロナの影響で五味さんの生活は変わられました?五味:全然変わってない。もともと人に会う機会が多い仕事ではないし、リモートワークも多かったし。好きな麻雀もやってる。室井:雀荘に行くんですか?五味:仕事場でマスクをつけて、小さい声で麻雀を。「ロン」って(笑い)。室井:いいなあ。私も麻雀が好きで、昔はフリーで雀荘に行くほどでしたけど、事務所に「遊んでばっかり」って叱られて、いまは行ってません。そういえば中国では、コロナの出始めの頃、外出禁止だから家の中でコッソリ麻雀をしていたら、突然公安がやってきて麻雀台をたたき割るという映像がありましたよね。それに比べたら日本は平和ですね。五味:国によってはコロナを理由に強制的に立ち入り調査ができるから。でも第二次世界大戦に負けた日本は、民主主義を何よりも尊重するから、政府の判断だけでロックダウンができない仕組みになっている。室井:一方で、コロナ対策を決めるのにも時間がかかって、統一の見解がなかなか決まらないですし、緊急事態宣言が解除されたかと思ったらまた出たりで、飲食店なんかは振り回されています。五味:コロナに関する今の状況は問題があるね。でも、民主主義の観点で言えば、こうやってグズグズしているのがいいと思うよ。室井:グズグズ(笑い)。五味:このダメな感じが日本のいいところなの。サササッて解決しない方がいいんだよ。国が勝手に方針を決めて、全体が従うようになったら危ないからね。 そうした中で、国が言っていることを真面目に守るタイプの人っているよね。自粛警察みたいなことまでして、人気のないところをぶらっと歩いていると「ちゃんとマスクをしてください」みたいなことを言ってくる人。 戦時中って、赤紙が来たらみんなで万歳をして送り出したわけでしょ? 親にしたら子供を死なせたくはないけど、戦争に参加するのは国民の義務で、お上の言うことには逆らえない。従わないと非国民だという時代だったから。でも、戦争に参加するのが国民の義務だよって息子を戦場に送ったお母さんたちの責任ってなんだって思うのよ。室井:中には戦場に行かせないためにわざと風邪をひかせて、具合を悪くさせたという人もいたという話を聞いたことがあります。五味:山に逃げろって言った人もいるわけ。息子の命を守った立派な母親だと思うけど、でも彼女は非国民でしょう。そうやって考えると、グダグダの方がいいって思うのよ。室井:私、銭湯によく行くんですけど、いま、変異株はもしかしたら空気感染するんじゃないかっていう話もあるじゃないですか。だから昨日は、人もあまりいなかったのでウレタンのカラーマスクをして銭湯に入ってみたんですけど、みんな全然反応しなかった。五味:パンツははかずにマスクだけ? それはさすがに変だろう。でも、ウケなかったんだ(笑い)。しかし日本はすごいよ。国としての方針にまとまりがない代わりに、地方や個人がそれぞれ工夫して、感染対策もしているし。俺さ、人生の中でこんなに手を洗ったことないよ。指先がほんとにつるつるで、箸なんかもすべったりする(笑い)。室井:私も指先が乾燥してきて、自宅でゴミ袋を開けようとしたら、指紋がなくてうまく開けられないの。五味:それはコロナじゃなく、年齢が原因だね(笑い)。室井:そうなんですよ。でも、これまでなら指をちょっと舐めて開いていたけど、この指は絶対舐めちゃダメって思っているから、ちょっと汚い話ですけど、手の甲を舐めるんですよ。それで指先に唾をつけて袋を開く(笑い)。五味:アハハハ。俺はマスクをつけるのを忘れそうになって、陽子ちゃんにしょっちゅう怒られてる。これも非国民だよね。室井:えっ、お隣にいらっしゃるのが、パートナーの陽子ちゃん? 快活でお若いから、てっきり、事務所のスタッフのかたかと……。五味:陽子ちゃんはね、音楽もできるし料理も上手で、いっぱい作ってくれるから。昨日は中華おこわがおいしかったな。室井:なんでもお出来になるんですね。五味:なんでもお出来になるよ(笑い)。一緒にテニスもする。室井:一目ぼれ?五味:そういうんじゃないよ。陽子ちゃんは、俺にとって最後のご褒美です。室井:女性週刊誌だから、つい聞きたくなってしまうのですが、どちらからのご褒美?五味:結婚は3回失敗して、俺なりに苦労してきたからね(笑い)。一生懸命やってきたから、たまたまなの。室井:3回のご苦労を……。五味:これまでの奥さんとは今も仲がいいよ。いやでも、そんな話はもういいから(笑い)。室井:残念(笑い)。そういえば、テニスは健康維持を兼ねて、定期的にプレイされるんですか?五味:テニスは上手だよ。でも次はいつやろうとか、計画は立てないの。昔からそうだけど、今日を生きるようにしてる。毎晩寝る前は「明日は今日よりいいはずだ」って思うタイプだから。【プロフィール】五味太郎(ごみ・たろう)/絵本作家。1945年東京都生まれ。1973年に『みち』を刊行し、以降発表した作品は400以上。世界25か国以上で翻訳・出版されている。『たべたの だあれ』『きんぎょが にげた』『みんな うんち』など著書多数。3月に最新刊『まだまだ まだまだ』が発売されたばかり。◇『まだまだ まだまだ』(偕成社作・絵/五味太郎) 「よーい、どん!」で始まったかけっこ。みんなが無事にゴールしたと思ったら、ひとりが「ぼくはまだまだおわりません!」とかけっこを続ける。町のなかやビルのあいだ、畑の中や森のなか、まだまだ、まだまだ、続いていく……。 室井滋(むろい・しげる)/女優。富山県生まれ。早稲田大学在学中に1981年『風の歌を聴け』でデビュー。多くの映画賞を受賞。『ファインディング・ドリー』などで声優も務める。著書多数。最新刊はエッセイ集『ヤットコスットコ女旅』、絵本『しげちゃんの はつこい』。◇『会いたくて会いたくて』(小学館・作/室井滋 絵/長谷川義史)ボクは老人ホームにいる大好きなおばあちゃんが大好き。ママに「いまは行っちゃダメ」といわれるも、こっそり一人で会いに行くと……。相手を大切に思うほど会えないいま、おばあちゃんとボクの、糸電話を使った会話が胸に沁みる。構成/戸田梨恵 撮影/黒石あみ※女性セブン2021年5月20・28日号
2021.05.13 16:00
女性セブン
79才タクシー運転手の嘆き「20時間働いて1万円。笑っちゃいますよ」
79才タクシー運転手の嘆き「20時間働いて1万円。笑っちゃいますよ」
 新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言が発出されたことで、多くの人々が外出を自粛。利用者が激減したタクシー業界からは、悲痛の声があがっている。売り上げは激減する一方で、政府や自治体からの協力金もなく、苦境に立たされるばかりのタクシー業界。『女性セブン』の名物記者“オバ記者”こと野原広子氏がレポートする。【図解】資本家階級は254万人、新中間階級は1285万人、最底辺のアンダークラスは929万人…、平成に出現した「階級社会」 * * * このところ不要不急の外出は控えているので、バイト以外ほとんど家にいるが、先日はモデルの仕事で外出した。そしたら撮影で使う荷物が多くて、とても自力で運べるものではない。こんなときこそタクシーだ。 行き先を告げたら、「いやぁ、助かりますよ」と運転手さん、いきなり笑顔で後ろを振り向くではないの。いかにも好々爺といった、人のよさそうな目がマスクからのぞく。「やっぱり緊急事態宣言で、大変ですか?」と聞いたら、「まあ、見てくださいよ」と片手で何か差し出した。見れば、その日の客の乗車金額がメモされたボードよ。それを私に見せながら、「今日、1000円を超えるの、お客さんが初めてなんですよ」と、こちらも売り上げ減の話だ。 去年2月に都内タクシーの最低料金が440円になって近距離利用がしやすくなったというけど、ドライバーにしてみれば、小銭を積み上げるようで稼ぎにならないのかも。「それでもいいんです、お客さんさえいれば。緊急事態宣言が出てから、夜にお客さんがいなくなるのは覚悟していたけど……見てくださいよ。今日は金曜日ですよ。まだ5時半だというのに、歩いている人すらいないでしょ」 タクシーは都内・千代田区の靖国通りを走っている。車窓からあらためて外を見て驚いた。いつもなら、帰宅途中のサラリーマンあり、デートとおぼしきカップルあり、黙々とジョギングをする夜間ランナーありで結構にぎやかな大通りなのに、いまは人も車もスカスカ。見える路面が大きいんだわ。「ホント、お客さんだから言うけど、いまの売り上げなんか、ひどすぎて笑っちゃいますよ」 タクシードライバーによって勤務時間帯はいろいろある。9時~17時の明るい時間帯にハンドルを握る人もいれば、朝10時から翌朝6時まで(休憩をはさむにしても)20時間近くの長丁場になるドライバーもいる。もっぱら深夜だけ走っている人もいる。で、この運転手さんは、昼夜20時間働いて翌日休み、というサイクルなのだそう。「それで売り上げが2万円いかないんですよ。うちの会社は、ドライバーの取り分は半分だから、20時間働いて1万円……ってやってられないでしょ!」 さらに、彼の会社は緊急事態宣言で1週間の全車休業を決めたそう。その間、ドライバーの補償は「それまでの手取りの2~3割とか言ってました。ま、ゼロよりマシってレベルですよね」と語る。 ちなみに、コロナ前は平均で、1回勤務で最低5万円は売り上げていたという。収入減だけではない。狭い車中の換気をどうするかという問題もある。「後ろでゴホンと咳をされたから、窓を細く開けたら、『オレはコロナじゃねえよ』と怒られちゃって。それ以来、考えちゃうんですよねぇ……。自分が咳込むときもそう。窓を開けると、自分がコロナの可能性があると言っているみたいで……」「運転手さん、年は?」「79才。もうとっくに引退してもいい年なんだけど、ちょっと事情があって、働かないとならないんですよ」 その“ちょっとした事情”を聞いた。かいつまんで話すと、景気のいい時代、運転手さんはギャンブルにはまった。「ギャンブルって何? 私は麻雀から20年抜け出せなかった。いまはもう面倒でやる気ないけど、あんなに面白い遊びはないといまも思うよね」「……そうか。お客さんもか。実はオレもそうでね」 運転手さんの口調が、「私」から「オレ」になった。「借金まみれでどうにもならなくなって、オレ、一度、家庭を捨てて東京から逃げちゃったんだよ。それで地方で働いたんだけど、謝って、1年で帰ってきたんだ。そう、出戻りの身なんで、カミさんに月々お金を渡さないとご飯も食べにくいっていうか」 それを「ふむふむ」と聞いている私も、ここに書くのに気が引けるくらい、バカでダメ人間だった。真人間になった(?)いまなら、当時の私のような人間とは絶対につきあわない。当時は、他人にも自分にもよくウソをついていた。麻雀をぶっ通しでやっていても仕事が忙しかったフリをするし、お金はなくてもあるフリをする。 その雀荘で卓をよく囲んだのが、タクシーの運転手さんたちだった。麻雀が終わった後、居酒屋でビールをおごってもらったり、負けて涙をためていたら慰めてくれたり。いわば地獄の1丁目でたむろしていたときの仲間だと、私は勝手に思っているわけ。 それだけじゃない。タクシーの運転手さんに人生のピンチを救ってもらったこともある。◆「駆け込み寺」ならぬ、「駆け込みタクシー」 離婚しようかどうか迷っていた20代後半のある日、ふらふらとタクシーを止めたんだわ。「どちらまで」と聞かれても、前日に家を出ていたので、行くあてがない。「……どこ行こうかな」「それじゃ困るんですよね」 そのときの運転手さんの口調に怒気が含まれていたら、私は車を降りた。でも、朗らかに笑いながらだったんだよね。「首都高速1周とか、お願いできます?」「いいですけど……何かあったんですか?」「知らない人と話がしたいの。聞いてもらえます?」 こうして、“聞き役タクシー”は走り出したんだけど、しばらくして運転手さんは東京湾の見える埠頭で車をゆっくり止めた。で、メーターを止めながらおもむろに言った。「ちょっとオレも聞いてもらいたいことがあるんだ」 そこからお互いに話し話され、気がつくと4時間を超していた。その間、運転手さんは運転席でハンドルに手をかけながら前を向いたまま、私も後部座席に座ったまま。お互いの顔はバックミラーで見ているけど、目と目を合わせない。だから話せることもある。心の重荷をほどくには、そのくらいの距離感がちょうどよかったのよ。 一期一会。「さ、それじゃ、どこでも送っていきますよ」と言った後、最寄り駅に車をつけてくれた運転手さんとは、それきり会っていない。“酸いも甘いも噛み分けて”というけれど、私は年配のタクシー運転手さんを見ると、その言葉を思い出す。ふつうの人より起伏ある人生を過ごしている彼らに、いざとなったら話を聞いてもらおうかな、とも思っている。 その彼らが、このコロナ禍でどれだけ生き残れるか。あれはちょうど1年前のこと。例によってタクシーの“ちょい乗り”をしたときに「女性ドライバーが増えた」という話になった。「なんたって、時間が自由ですからね。あと、皆さんが思っている以上に稼げるんですよ。だから、私のように、運転が好きなシングルママがどんどん参入してきています」「オリンピックもあるし、これからまだまだ稼げるね」「女性ドライバーたちはみんな、それを期待しているんじゃないですか」 あのとき声を弾ませていた彼女や、紺のジャケットを身につけた長い髪のシングルママはどうしたのだろう。最近、フロントガラス越しに見えるタクシードライバーの顔が気になって仕方がない。 そして思う。不満と不安を抱えながら先の見えない日々を黙々と過ごしているのは、彼らだけじゃないと──。【プロフィール】「オバ記者」こと野原広子。1957年、茨城県生まれ。空中ブランコ、富士登山など、体験取材を得意とする。※女性セブン2021年2月11日号
2021.02.04 07:00
マネーポストWEB
新川帆立氏の『元彼の遺言状』が2020年度『このミステリーがすごい!』大賞に
『元彼の遺言状』新川帆立氏が考える『このミス』大賞攻略の5要素
【著者インタビュー】新川帆立氏/『元彼の遺言状』/宝島社/1400円+税 海堂尊氏や中山七里氏などそうそうたるミステリーの書き手を輩出してきた『このミステリーがすごい!』大賞。2020年度、その栄冠に輝いたのは、新川帆立氏。『元彼の遺言状』は、奇妙な遺言状をめぐり、六十億とも言われる遺産の行方を追って曰くありげな人間関係が交錯する。 次々と推理のフェーズが変わる展開も鮮やかだが、それ以上に、ヒロイン剣持麗子のキャラクターが華麗だ。二十八歳の美貌の弁護士は、気が強くて傲慢でお金が大好き。そのくせどこか憎めない。そんな麗子が、学生時代に三ヶ月だけつき合った森川栄治の訃報をメールで受け取ったことから、彼の相続問題に巻き込まれていく。「設定が派手なので、それに見合う規格外の主人公を……と考えていったら、彼女のようになりました。麗子と同世代の男性読者からは『麗子が冒頭からめちゃ怖くて』という感想もありましたが、『週刊ポスト』の読者くらい人生経験が豊かな男性なら、このくらい生意気な女性もかわいいと思ってくださるのではないかなと思います(笑い)」 創作のきっかけは、たわいないことだったという。「もし過去につき合っていた人が亡くなったら悲しいかと考えると、悲しくないわけではないけれどお葬式に行くかは迷うし、微妙な関係性ですよね。実際に元彼から用もないのに連絡が来たことがあって、男性って不可解なことをするなとかえって興味を引かれたんです。そこを切り口にプロットを練り始めました」 腐心したのは、ミステリーとしての新しさをどう出すか。ふと思いついたのが、逃げた犯人を探すのではなく、「名乗り出てきた容疑者たちが、犯人の座を争う」形にすることだった。 栄治は、うつ病で静養中にインフルエンザにかかって急逝したと言われていたが、不可思議な遺書を遺していた。〈僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る〉。その一文に、殺人の可能性が示唆されている。死因に疑いを持つ栄治の幼なじみから依頼され、麗子は、遺産の分け前と真相を求めてひと肌脱ぐことに。「ミステリー作家は、謎やトリックがまず浮かんで、それを軸にしてプロットを組み立てていく人が多いのではないでしょうか。でも私は最初に、テーマや設定を決めてしまったんですよね。 そこから、なぜあのような遺言状になったのか、犯人は誰なのかという“謎”と対峙することになるんですが、自分が仕掛けておきながらいつまでも解けなくて(笑い)。どういうオチにしようと悩んで悩んで、思いついたときにはすでに締切の三週間前! そこからは必死でした」 次々に現れる、森川一族とその関係者。彼らと栄治との関係性が見えてくるにつれ、動機になりそうな過去も浮かび上がってくる。さらに、畳みかけるような終盤のどんでん返し。新人離れした筆さばきで読ませるが、それは『このミス』大賞攻略の賜物らしい。「去年も応募したのですが、箸にも棒にもかからなかったのがショックで。研究のために歴代の選評を片っ端から読みました。それで傾向と対策を練って重要な五要素を見つけたんです。 第一にキャラ立ちしている主人公、第二にストーリーの華やかさ、第三に魅力的で牽引力のある謎、第四に設定や扱う素材の新しさ。ここまでクリアできていると、優秀賞や『隠し玉』と言われるあたりに引っかかり、第五の要素として根底に現代的なテーマを入れることまでできたら、大賞の可能性も出てきます」 頭のキレのよさなど、新川さん自身が麗子と重なる部分は多い。「年齢や弁護士であるとか、属性はかぶるんですが、性格はまるで違います。私はネアカというか楽観的な方だから、イヤな人間のじくじくしたところを書くのがどうも苦手なんです。 イヤミス系がうまい女性作家さんを見習って私も書いてみたことがあるんですが、“女の敵は女”のようなどろどろした気持ちが詰め込めず全然怖くならなくて……。もともとミステリーで女性が添え物的に扱われるのに不満があったので、自分が書くのであれば、女性読者が憧れるような、自立した女性が成長していく物語にしようと思いました」物語にどう緩急をつけるかが課題 小さい頃から「ハリー・ポッター」シリーズを皮切りに、『ナルニア国物語』などファンタジーを愛読。「でもミステリーも結構読んでいたんです。『シャーロック・ホームズ』シリーズやアガサ・クリスティーの作品は読み尽くしました。そういえば受賞作は、『赤毛同盟』を少し意識したかもしれません。 表では派手な何かをしているけれど、狙いは別にあるという。本作では、緻密なプロットに基づいた筋肉質なストーリーで投稿してしまったので、受賞後に編集者さんとも話し合い、もう少し贅肉があってもいいねと、ひと息つけるような部分を加筆しました。物語にどう緩急をつけるかは、今後の自分の課題でもありますね」 ちなみに、新川さんのプロフィールはかなり異色だ。東京大学大学院を卒業した年に司法試験に合格した才媛だが、司法修習生時代には麻雀のプロテストにも合格。公式戦に出場していたというから恐れ入る。「高校では囲碁部で全国大会に出たりもしたのですが、途中から麻雀を覚えてハマり、大学に入ってからはほぼ青春を麻雀に捧げた感じです。ところが、若い女性というだけで、麻雀が打てると言っても信じてもらえない。それが悔しくて。プロ資格を取ったらあれこれ言われないだろうと」 もっとも、そこから小説へと方向転換したわけではなく、十代から作家志望ではあったらしい。手に職的に士業に就いたのも、長期戦を覚悟してのこと。「私自身が、大きな法律事務所で企業の取引を担当していたのは麗子と同じ。弁護士として働いていても裁判所に行ったことがないし、弁護士バッジもつけたことがないんです。その上、ハードワーク過ぎて執筆の時間も取れなかったり、身体を壊したりして、よけい『やりたいことは、いまやらねば』と思ったんです」 夢に立ち戻り、小説教室に通い始めたことが現在につながっている。実はすでに続編を執筆中だとか。「受賞作が無事刊行されたものの、売れなかったらと思うと落ち着かないんですよね。『次の玉あります!』と出せた方が気まずくない。なりゆき任せな部分もあるくせに、妙なところだけ計画的なんです(笑い)」【プロフィール】新川帆立(しんかわ・ほたて)/1991年生まれ。アメリカ合衆国テキサス州ダラス出身、宮崎県宮崎市育ち。東京大学法学部卒業後、民間企業に所属する弁護士として働きながら小説を執筆。『元彼の遺言状』(応募時タイトル「三つ前の彼」)で第19回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞しデビュー。最高位戦日本プロ麻雀協会のプロ雀士として公式戦に出場した経験も。「テストは得意で麻雀のプロテストは一発合格でした。でも、実戦はあまり強くありません……」。166cm、AB型。構成/三浦天紗子 撮影/国府田利光※週刊ポスト2021年1月29日号
2021.01.22 07:00
週刊ポスト
林真琴・検事総長、黒川弘務氏
黒川元検事長辞任の余波で新検事総長も麻雀をやめていた
「あの一件があってから夫妻で引っ越してしまったようで、今は息子さん1人で住んでいるみたいです」──黒川弘務・元東京高検検事長の自宅近くの住民はこう話す。 2020年5月、緊急事態宣言中に新聞記者と賭け麻雀をしていた問題で検事長を辞任した黒川氏。「『ヤメ検』として弁護士になるのではという話がありましたが、弁護士登録された様子はありません。裁判を抱えていたこともあって身動きがとれず、蟄居しているようです」(司法記者) 黒川氏は常習賭博、単純賭博、収賄容疑で刑事告発されたが、東京地検は単純賭博について犯罪行為を認めた上で罪に問わない「起訴猶予」とした。ただ、これで幕引きかといえばそうとは限らない。市民団体が検察審査会に審査を申し立てており、市民が構成する審査会が二度「起訴相当」と判断すれば強制起訴される可能性はある。 そんな黒川氏だが、検察内部にこんな“影響力”を残していた―─。検察事情に詳しいノンフィクション作家の森功氏はこう話す。「検察官は皆麻雀好きなんです。でもあの騒動が起きてからは自粛せざるを得ない状況になってしまった。実はそれに一番困っているのが林真琴・検事総長ではないかという話がある」 林氏は黒川氏の辞任後、後任として2020年5月に東京高検検事長に就任、7月には検察トップの検事総長に昇格した。「政権と近かった黒川氏を検事総長に据えるため、有力な検事総長候補だった林氏が外されそうになったのですが、黒川氏が辞任したことにより、念願の総長就任を果たした。 でも、林氏にとって有り難くなかったのが、麻雀ができなくなってしまったこと。林氏も麻雀や賭け事好きで知られていて、海外のカジノにも行ったことがあると聞いています」(同前) 麻雀好きが揃う検察にあっても、番記者と卓を囲むのはさすがにNGとする空気はあったとされる。だが黒川氏が“一線”を超えてしまったことで、たとえコロナ禍が明けたとしても大手を振って雀荘通い、とはいきそもうない。 麻雀やめますか、それとも検察やめますか……。※週刊ポスト2021年1月1・8日号
2020.12.25 11:00
週刊ポスト
女優・百合沙がすべてを露に
「国際派女優兼雀士」目指す百合沙 麻雀が打てる幸せ
 海外映画祭で高く評価された実力派主演女優・百合沙。彼女がすべてをさらけ出した美しいヌード満載のデジタル写真集『百合沙 ある女優の肖像』が、各電子書店で好評発売中だ。麻雀好きとしても知られる百合沙が語る。 * * * このコロナ禍で私もいくつかの仕事がなくなって1人の時間が増え、今後のことを考えた時に、まだこの業界でやりたいことがたくさんありました。仕事の関係でなかなか切れなかった髪もバッサリ切って心機一転頑張ろうと思っていたところにグラビアのお話をいただいて、新しい私をたくさんの方に見ていただきたくて挑戦してみました。 グラビアは約5年ぶりなので撮影も緊張するかなと思いましたが、写真家の小林修士さんと撮影前に打ち合わせを何度かしてたくさんお話させていただいたおかげで、安心して撮影に挑むことができました。とてもキレイに撮っていただきましたし、女性にも見ていただきたい作品になったと思います。 2年前に出会った「麻雀」は、私にとって救世主です。麻雀が打てるようになってから、たくさんの人とのご縁がつながって今の私がいます。麻雀のお仕事もたくさんさせていただいて、新しく私を知ってくださった方も増えて、充実しています。 今後は、地上波のドラマにレギュラーで出るのが一番の目標です。アクションも3年ほど練習しているのですがあまり披露したことがないので、映像でも舞台でもいいのでやってみたいです。アクションもお芝居もまだまだ学ばなければいけないことがたくさんあるので、日々勉強です。【プロフィール】百合沙(ゆりさ)/1992年4月3日生まれ、静岡県出身。身長163cm、B86・W60・H86。2015年に百合沙としてグラビアデビュー。映画『教科書にないッ!』『リンキング・ラブ』『私の奴隷になりなさい第2章&第3章』『蠱毒 ミートボールマシン』などに出演し、女優として活躍。主演映画『ところで冷房効き過ぎじゃない?』(2016年公開)がドイツリンケージフィルムフェスティバルのフレンズ賞を受賞し、高く評価された。また、麻雀好きが高じて雀荘で働いた経験を持ち、対局番組への出演も多数。特技は百人一首(弐段保有)、アクション。■撮影/小林修士※週刊ポスト2020年11月6・13日号
2020.10.31 16:00
週刊ポスト

トピックス

逮捕された「RYO&YUU」
公然わいせつ逮捕「RYO&YUU」、性的動画アップは「親公認」だった 22歳の女は愛知・香嵐渓で全裸に
NEWSポストセブン
ゴルフをする女性芸能人が増えている(左は小島、右は鷲見。ともに本人のインスタより)
タイトなウェア姿を投稿しまくりの小島瑠璃子と鷲見玲奈「ゴルフ女子」枠巡る熾烈な戦い
NEWSポストセブン
結婚を発表し、お相手を「建築会社」とした滝沢。「一般男性」とは言っていない
滝沢カレン結婚!「テラハ」出演“肉食系”ハーフモデルのどこに惹かれたのか
NEWSポストセブン
巨人に13.5ゲーム差でヤクルトが首位独走 「CS開催の必要あるのか」の指摘も
巨人に13.5ゲーム差でヤクルトが首位独走 「CS開催の必要あるのか」の指摘も
NEWSポストセブン
左から主演のオースティン・バトラー、妻役のオリヴィア・デヨング、バズ・ラーマン監督、トム・ハンクス(EPA=時事)
『トップガン』『エルヴィス』大ヒットが示すアメリカの“昭和ブーム”
NEWSポストセブン
TBS・安住紳一郎アナウンサーの魅力の源は?(時事通信フォト)
TBS安住紳一郎アナ、恩師や先輩アナが明かす“天才的なしゃべり”“のスキル
週刊ポスト
判決が出る前に謝罪動画をYouTubeに公開していた田中聖(公式YouTubeより)
出身地を隠さないアイドルだった田中聖 罪を償い寛解したなら帰る場所はある
NEWSポストセブン
眞子さまの箱根旅行のお姿。耳には目立つイヤリングも(2018年)
小室圭さんの妻・眞子さん 華やかだった4年前の「箱根・女子旅ファッション」
NEWSポストセブン
メディアの前に久しぶりに姿を現したブラザートム(撮影/黒石あみ)
ブラザートムが不倫騒動・事務所独立からの今を語る「娘にはよくハガキを書いてあげるんです」
NEWSポストセブン
小室圭さんと眞子さん
小室圭さん妻・眞子さんがNYで行きつけのスーパーから見えてきた“妻の気遣い”「日本でいえば『成城石井』」 
NEWSポストセブン
結婚し、日本メディアが情報をキャッチしづらいNYで、デイリーメールが追跡取材(写真/JMPA)
小室圭さん・眞子さん夫婦が「離婚で終わったとしても…」英デイリー・メールが報じた「茨の道」
NEWSポストセブン
高橋真麻
高橋真麻「おでんの卵8個食べても太らない」女性が憧れる美スタイルの理由
NEWSポストセブン