肝機能を回復する機能が期待されるウコン、骨の健康維持のために用いられるビタミンKは、糖尿病治療薬との飲み合わせで血糖値が過度に低下する恐れがあることが知られている。
サプリとの併用が別の疾患につながることも。
「骨を強くする目的で用いられるカルシウムは、降圧剤のうちサイアザイド系利尿薬と併用すると、体内のカルシウム量が過剰になり、高カルシウム血症を起こす可能性があるほか、腎機能にも影響を与えて腎結石や尿路結石ができやすくなる恐れがあります」(同前)
長澤氏は、こうした「危ない飲み合わせ」を避けるには、患者自身による働きかけが重要だという。
「医師や薬剤師は患者さんの症状を悪化させないことを重視するので、『たくさん飲ませているな』と分かっていても、漫然と処方しがちです。放っておいたら、薬が減ることはないと考えたほうがいい。薬を5種類以上飲んでいて不調を感じ、減らしたいと思うなら、自ら医師や薬剤師に訴えるアクションが必要です」
数値を下げることを目的にするあまり、自身の身体の不調を見逃すことのないようにすることが重要だ。
※週刊ポスト2022年10月28日号