2016年の竜王戦前に発覚した棋士の「AIソフトを使ったカンニング疑惑」を巡っても、連盟が一度は当該棋士に出場停止処分を下すも、その後の第三者委員会の調査では「不正の証拠はなかった」と発表され、当時の将棋連盟の谷川浩司会長が辞任に追い込まれている。「その時も将棋連盟のガバナンスのあり方については問題が指摘され、一時期は人気が落ち込んだが、藤井聡太五冠というスーパースターが登場して人気が回復した。不信感を抱かせるルール運用が、再び将棋界に影を落とすことがないだろうか」(同前)といった心配の声があがっている。
そもそも言葉を交わすわけでもない将棋の対局中にマスクが必要なのかも含め、さらなる議論が広がることになりそうだ。