うつぶせで寝る
銅冶氏によると腰痛のタイプは「後屈改善タイプ」と「前屈改善タイプ」に大別されるそうで、このタイプ別に姿勢や動作を改善する「ながら腰痛改善術」が重要だと説く。
「痛みが出た時に腰を反らすと楽になる人は後屈改善タイプ。逆に痛みが生じた場合に腰を丸めると楽になる人は前屈改善タイプ。それぞれ日常生活での改善ポイントが異なります」
まずは後屈改善タイプの対処法を紹介する。
「後屈改善タイプは猫背で姿勢が悪く、座っていると痛みが強まり、立つと痛みが軽くなる傾向があります。このタイプはうつぶせで寝るほうが痛みが和らぎ、仰向けで寝るのは適していません。仰向けで寝る際は丸めたバスタオルで腰を支えると負荷は減ります。
また、和式トイレは必然的に腰が曲がってしまうので、なるべく洋式トイレが望ましい。デスクワークの際はイスに深く腰かけて、椅子の背もたれと背中の間に丸めたバスタオルを腰枕として挟み、腰を反らせた姿勢を保つと痛みが軽くなります」(銅冶氏)
前屈改善タイプはどうか。
「このタイプは普段猫背でいるのが楽だが、腰を伸ばすと痛みが強くなる。横向きになって腰を曲げて寝ると痛みが和らぎます。歩く時は意識的に腰を曲げて軽い猫背になることを意識し、杖を利用して前屈み気味に歩いたり、シルバーカーを押して散歩すると効果的です。自転車に乗ったほうが痛みは出ないので、外出する時は歩くよりも自転車を利用したほうがいいでしょう」(同前)