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愛鳥ロスに悲しむ有名人は木村だけではない(写真/アフロ)

 あいわクリニック院長で精神科医の横山章光さんが、改めてペットロスについて解説する。

「ペットロスとは、ペットを亡くしたことにより精神的・身体的不調を来すことです。感情のコントロールができない、気分が沈むといった喪失反応が症状として現れます。重い場合は、不眠やうつ状態になることもあります」

 症状が重い人の傾向として、獣医師で獣医療ソーシャルワーカーの阿部美奈子さんは「依存度の大きさ」を挙げる。

「依存度の大きい人ほど、長生きしてほしい一心で治療に夢中になります。そのぶん、亡くした後には、苦しそうに治療を受ける姿がフラッシュバックしてしまい、罪悪感に苛まれてしまうのです」

 ペットロスの症状が出始める時期は人それぞれで、ペットを亡くしてすぐに症状が出る人もいれば、半年ぐらい経ってからの人もいる。

「ペットロスの相談は、60才前後の人から受けることが多いんです。長年一緒に暮らし続けるうち、ペットが子供のような存在になっていく。そのため、ペットが亡くなると、子供に先立たれたような喪失感を抱えてしまうのです」(横山さん)

30年以上生きることも

 では、ペットの中でも鳥のロスがつらいとされているのはなぜか。マツコ・デラックス(50才)も『マツコ会議』(2016年、日本テレビ系)で「私も一時期鳥を飼おうと思ったのよ。でもね、鳥ってペットロスがいちばんキツイんだって」と話している。

 サイエンスライターで著書に『うちの鳥の老いじたく』(誠文堂新光社)がある細川博昭さんは、鳥のペットロスがつらい理由に、感情を伝え合うことができる点を挙げる。

「鳥は犬や猫よりも繊細で、感情表現の仕方がかなりストレートです。思ったことや感じたことを行動でぶつけてきますし、表情も雄弁です。ずっと一緒にいれば、顔を見るだけで何を考えているかわかるようになりますよ。

 また、彼らは『好きな相手』に順位をつけ、下位の相手にはそっけなく、上位の相手には甘える傾向もある。きちんとかまってあげないと、嫉妬されることもあります。相思相愛であることが手に取るようにわかるので、飼い主にとってはたまらないんです。

 このように、お互い感情を伝え合いながら長く暮らすことになるので、亡くしたときのダメージが甚大なんです」

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