明治大学文学部教授の齋藤孝氏も、教育学者の立場からマスクを外すことを推奨する。
「コミュニケーションのうち、身体による情報伝達が半分を占めています。表情が見えることで相手に言葉だけではないメッセージが伝わる。他者の心理をくみ取る力の育成という観点からも、学校では先生も生徒もマスクを外したほうがいい。もちろん私も授業中や屋外、公共交通機関など、シチュエーションを問わず基本的には外すつもりです」
ジャーナリストの田原総一朗氏はすでにマスクをほとんど着けていない。
「打ち合わせや対談時は表情から考えを読み取りたいので、相手にも外してもらいます。大人数だと周りが気を使ってマスクをしてくれるけどね。医者には『年齢も考えて着けたほうがいい』なんて言われました」
銀座の高級クラブ「由美」の伊藤由美ママの話。
「昨年12月からパーティションも外していますし、ホステスもマスクを着けていません。それを気にするお客様は銀座にはいらっしゃらないし、来てくださる方は接客中のマスクを声が聞こえづらいと逆に嫌がります。銀座の女性にとってマスク生活はヘアーセットが乱れ、肌荒れもするので、窮屈極まりないものでした」
他方、“マスク解禁”に不安を覚える人もいる。
※週刊ポスト2023年3月24日号