ただし、しっかり自分の意見を伝えずにクリニックだけ変えても意味がない。ルカデンタルクリニック院長の小林瑠美さんがこう言う。
「治療に対する不安や疑問は歯科医師に納得いくまで相談しましょう。歯科治療には保険診療と自費診療がありますが、自分が求めている治療は何か、はっきりさせてから話し合うことが大切です。セカンドオピニオンはたしかに有効な手立てですが、まずは主治医と治療方針を具体的に話し合うことをおすすめします。
歯科においても“かかりつけ医”の存在は重要です。歯科医は患者さんの歯茎の色や腫れ具合、舌の状態など、普段の口の中の様子を一つひとつ確認しているので、その人のある程度の健康状態がわかります。実際に、歯茎の色の悪さから貧血や肺がんまで見つかったケースもありました。定期的に通っている患者さんは、やっぱり小さな変化も見つけやすいもの。歯科のホームドクターを持つことは、全身の健康管理にも役立つと覚えておいてほしいですね」(小林さん)
命にもかかわる口の中の健康。誰に託すのか、しっかり見極めよう。
※女性セブン2023年6月15日号