つまり、薬を飲んでどこまで数値を下げるかについては、健診の基準値などを目安にすればよいのではなく、その本人にとってどうかを考えてあげるべき。

 もし、本人なりの理由で薬を自己判断でやめていた場合、かかりつけ医の受診に付き添ってあげて、主治医にその旨をためしに相談してみるとよいでしょう。本人の話に耳を傾けてくれる医師であれば、薬を減らしたり、種類を変えるなどの対策を考えてくれるはずですが、ネット上の医師の意見をみる限り、そんな医者は3%ほどしかいません。(了)

和田秀樹医師が80代以降に心身の健康を維持するための「べからず集」を紹介

ベストセラー作家の和田秀樹医師が現役世代の悩みを吹き飛ばす「生き方」のコツを指南(撮影/三浦憲治)

【プロフィール】
和田秀樹(わだ・ひでき)/1960年大阪府生まれ。東京大学医学部卒。精神科医。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェローを経て、現在、国際医療福祉大学大学院教授、ルネクリニック東京院院長。高齢者専門の精神科医として、30年以上にわたって高齢者医療の現場に携わっている。『80歳の壁』は2022年の年間ベストセラー総合第1位(トーハン・日販調べ)に。

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