「この催事のためにわざわざ地方から出てきたスタッフもいるので、ストと被るのは正直残念ではあります」
生鮮食品や惣菜などで売れ残った商品は、廃棄せざるをえない。翌日の臨時休業を知らされた店員は、その日中に商品を売り切る方法を慌てて考えることになった。焼き鳥店の店員はこう語る。
「普段は仕込んで焼いていますが、廃棄になるのが怖いので、今日は注文をもらってから焼くようにしています」
鮮魚店の店員も同様の反応だ。
「普段は夕方から割引なんてしませんが、明日が休みなので今日は特別。全部売り切らないといけないから大変です。売れ残りに補償があるのかどうかは聞かされていません。上の人たちはストライキで戦ってくれているけど、私たちとしては『1日分の売り上げがなくなると大損失』というのも本音です」
9月1日以降は通常通り営業するのか。弁当売り場の店員は「それもわからないんです」と苦笑いで答えた。
「私たちも今知ったんですが、9月1日の営業についても変更の可能性があるみたいです。そもそも明日が臨時休業ということもネットニュースで知りました。本当に、私たちは何もわからないんです……」
ある店員は、「私たちは、ただ仕事をするだけです」と神妙な面持ちで語った。約60年ぶりとなった大規模百貨店のストライキ。今後の展開が注目される。