「大切な息子をもう寮には預けられないと思い、その日のうちに荷物を引き取りに向かいました。顧問に『なんで(遅刻など息子の異変を)相談してくれなかったのか』と聞くと、『監督不行き届きです』と、自らの非は認めて謝っていました。
息子の犯した窃盗行為は決して許されるものではないです。それに対しての罪は償わなければいけません。しかし、加害者らが行った恐喝、脅迫、恫喝、傷害は行き過ぎではないでしょうか。剣道日本一になりたいと思って、日本一になったことのある監督のもとで夢を追いかけていたのに。息子の人生は壊されました」
3月4日、顧問が部の関係者を聴取。3月12日、学校側に「剣道部から話がある」と呼び出されたA君の両親が学校へ向かうと、副校長と顧問、寮母に加え、全剣道部員と保護者が集まっていた。この緊急保護者会での様子をA君の母親が語る。
「剣道部として謝罪の場を設けたいとのことでした。事件後に加害生徒や他の部員からの手紙を受け取っていましたが、それを改めて読んでいました。
保護者会の中で、私たちの質問にはほとんど答えてもらえなかったので、これだけは聞いておきたいと思い、『いじめを行ったときに息子は喜んでいたか、嫌がっていたか?』と、加害生徒に尋ねると『嫌がっていた』と答えました。加害生徒たちはいじめをしていたということは認識していたんですよね」
緊急保護者会で読まれた謝罪文
NEWSポストセブンは2時間に及ぶ緊急保護者会で読まれた同級生Bと加害者C、D、Eの直筆の謝罪文を入手した。一部抜粋して掲載する。