20代の女性の悩みを吸い上げたら「2番手女」が完成した
──原案として『くすぶり女のシンデレラストーリー』(梓書院)がクレジットされていますが、今回のドラマは事実がベースということでしょうか。
MEGUMI:そうですね。実は著者のふちいく子さんもよーく観ると、ドラマに出演しています。彼女、会うとわかりますけど、すっごいインパクトがある。強烈ですよ〜(笑)
──ドラマの制作予算も彼女が調達してきたと伺いました。
MEGUMI:どんな作品もそうなんですけど、まず問題になるのが予算です。制作費を捻出できなければ、そこで話は終わります。今回も私がまずそこから動いて、片っ端から代理店の方たちとお会いしている時期がありました。最初の難関に、今回のドラマのモデルである、ふちいく子さんも協力してくださったんです。偶然にも彼女はトップセールスマンだった、大きな会社から独立したばかり。「エンタメの世界に力を入れていきたい」というふちさんの目標と、ドラマ制作のタイミングが合致したんです。あとは私とすごく相性が良かったんです。
──「すん止め女」の工藤ほのかはMEGUMIさんが考えた、架空の人物ですね。
MEGUMI:そうですね。今回は40代と20代の女性をターゲットにして、ドラマを考えています。スタッフを中心に20代の女性がどんなことで悩んでいるのか、とにかくリサーチしまくりました。そこで悩みをすくい上げていくと、ほのかのような2番手女が完成したんです。今の20代は可愛くて、キラキラしている女性が多いけれど、実は生活や、自分自身に寸止まっている……ということを表現したかったんです。そこにくすぶった女も加わって、バディを組ませたら強い印象を受けるのではないかと。
──ご自身にも、ほのかのように2番手で止まっていた時期はありましたか?
MEGUMI:もちろんですよ! グラビアアイドル時代なんて2番手どころか、5番手、6番手。芸能界に長くいますけど、自分がフィーチャーされることなんて全然なかったです。今年『キレイはこれでつくれます』(MEGUMI著、ダイヤモンド社)が多くの人に買ってもらえて「あ、そんなに私のことを知ってくれているんだ」と初めて実感したくらいです。以前は、バラエティ番組に出ているキャラクターが抜けなくて「すみません〜、私が映画なんて出ちゃって!」という気持ちでした。だから、ほのかの現状に満たされていない気持ちはよくわかります。