「大麻グミ」を巡る問題で、販売店舗に立ち入り検査をする麻薬取締部の職員ら。2023年11月20日午後、仙台市(時事通信フォト)

「大麻グミ」を巡る問題で、販売店舗に立ち入り検査をする麻薬取締部の職員ら。2023年11月20日午後、仙台市(時事通信フォト)

効果が遅く出る「大麻グミ」は危険

「グミやクッキーは、薬物経験がある人でも摂取には気をつけないと危ないです」

 こう話すのは、自身も大麻やコカインの所持・使用で逮捕された経験のある都内の会社役員・町田俊平さん(仮名・40代)。問題になっている”大麻グミ”の摂取経験もあるという。

「グミの場合、(タバコ状にして)吸引するのと違って、咀嚼して胃に入ってから陶酔成分が効いてくるため、パクッと食べても最初は効果を感じにくい。効果がないと思い、調子に乗って2個も3個も食べていると、そのうちにガツンと効果が現れ、立ち上がることすらできない、意識が無くなるということにつながるんです」(町田さん)

 実は町田さん、現在も合法である海外に赴いては大麻を楽しんでいるといい、日本国内外の「大麻解禁論者」とも交流を持つ。そんな町田さんが激怒しているのが“大麻グミ”販売業者と、マスコミの報道姿勢だ。

「業者は大麻が好きだとか、大麻文化をとさまざまなところでPRしていますが、大麻を隠れ蓑に危険な物質を日本国中にばら撒いているだけ。大麻解禁論者や一部のミュージシャンが販売業者を擁護していますが、あれを本当に大麻(由来)だと思っているのなら、相当に頭が悪い。マスコミも、やたら“大麻”を連呼しますが、関係のない大麻にネガティブイメージを持たせるための報道ではないかと疑ってしまいます。大麻と違ってどんな成分が入っているかは、業者だって把握できておらず、命を落とす可能性もあるということは、もっときちんと周知されるべき」(町田さん)

“大麻グミ”に入っているとされる化学物質「HHCH」は、11月22日付けで「指定薬物」に追加、12月2日には販売や所持・使用が禁止される。販売店では「規制前の買いだめ」をしようと、客がひっきりなしに訪れていると聞くし、業者もSNSなどで「飛ぶように売れている」などとうそぶく。対応が迅速に見えるかもしれないが、実際には業者と当局による「いたちごっこ」は始まっている。今回、禁止に指定されるHHCHは2023年3月に「HHC」という化学物質が規制されて登場した、新たな化学物質なのだ。ひとつ禁止されると、法規制を逃れるために類似した次の化学物質に業者がとびつく、という、ここでも危険ドラッグが増殖した時期とよく似た光景が広がっている。

関連記事

トピックス

社会人になられて初めて御料牧場でご静養された愛子さま(写真/JMPA)
愛子さま、社会人になられて初めて御料牧場でご静養 “新天地”でのお疲れを癒されて
女性セブン
氷川きよしが独立
《真相スクープ》氷川きよしが事務所退所&活動再開 “独立金”3億円を払ってでも再出発したかった強い思い
女性セブン
殺人未遂の現行犯で逮捕された和久井学容疑者(51)。ストーカー規制法違反容疑の前科もあるという
《新宿タワマン刺殺事件》「助けて!」18階まで届いた女性の叫び声「カネ返せ、カネの問題だろ」無慈悲に刺し続けたストーカー男は愛車1500万円以上を売却していた
NEWSポストセブン
猛追するブチギレ男性店員を止める女性スタッフ
《逆カスハラ》「おい、表出ろ!」マクドナルド柏店のブチギレ男性店員はマネージャー「ヤバいのがいると言われていた」騒動の一部始終
NEWSポストセブン
宮沢りえの恩師・唐十郎さん
【哀悼秘話】宮沢りえ、恩師・唐十郎さんへの熱い追悼メッセージ 唐さんの作品との出会いは「人生最高の宝物」 30年にわたる“芸の交流”
女性セブン
5月8日、報道を受けて、取材に応じる日本維新の会の中条きよし参議院議員(時事通信フォト)
「高利貸し」疑惑に反論の中条きよし議員 「金利60%で1000万円」契約書が物語る“義理人情”とは思えない貸し付けの実態
NEWSポストセブン
殺害された宝島さん夫婦の長女内縁関係にある関根容疑者(時事通信フォト)
【むかつくっすよ】那須2遺体の首謀者・関根誠端容疑者 近隣ともトラブル「殴っておけば…」 長女内縁の夫が被害夫婦に近づいた理由
NEWSポストセブン
初となる「頂上鼎談」がついに実現!(右から江夏豊、田淵幸一、掛布雅之)
【江夏豊×田淵幸一×掛布雅之の初鼎談】ライバルたちが見た長嶋茂雄秘話「俺のミットを“カンニング”するんだよ」「バッターボックスから出てるんだよ」
週刊ポスト
曙と真剣交際していたが婚約破棄になった相原勇
《曙さん訃報後ブログ更新が途絶えて》元婚約者・相原勇、沈黙の背景に「わたしの人生を生きる」7年前の“電撃和解”
NEWSポストセブン
なかやまきんに君が参加した“謎の妖怪セミナー”とは…
なかやまきんに君が通う“謎の妖怪セミナー”の仰天内容〈悪いことは妖怪のせい〉〈サントリー製品はすべて妖怪〉出演したサントリーのウェブCMは大丈夫か
週刊ポスト
グラビアから女優までこなすマルチタレントとして一世を風靡した安田美沙子(本人インスタグラム)
《過去に独立トラブルの安田美沙子》前事務所ホームページから「訴訟が係属中」メッセージが3年ぶりに削除されていた【双方を直撃】
NEWSポストセブン
テレビや新聞など、さまざまなメディアが結婚相手・真美子さんに関する特集を行っている
《水原一平ショックを乗り越え》大谷翔平を支える妻・真美子さんのモテすぎ秘話 同級生たちは「寮内の食堂でも熱視線を浴びていた」と証言 人気沸騰にもどかしさも
NEWSポストセブン