自由に使っていい「お金の範囲」を決める
また、住宅ローンも返済の目処がついて、子供の教育費もかからなくなっていれば、「お互いの小遣いは月に○万円」と新しく決めてみるのはどうでしょうか。光熱費など共用部分の経費は除いて、使い途をお互いに干渉しない予算の範囲を設定してみるのです。その使い途が趣味でも遊びでも構わない。ここでは、無駄遣いしようが何をしようが、お互いに文句を言わないことがルールです。
仮に「自分が苦手な家事をこれからも頼みたい」と交渉してみたものの、「これからは自分の家事は自分でやって」と妻に突き放されることもあると思います。しかし、これまでろくにしてこなかった炊事、洗濯、掃除を男性が1から覚えたり、妻に怒られながらやり方を教わることは、お互いにとって大きなストレスになること間違いありません。
それが夫婦の火種になるくらいなら、例えば「家事代行サービス」を利用することが解決策になり得ます。先に決めた自由に使えるお金の範囲内であれば、「お金がもったいない」などと言われなくても済むはずです。1時間あたり数千円程度で頼める家事代行サービスは、利用する価値が大きいと私は思います。
一般的には共働きの夫婦や育児中の家庭、一人暮らしの人が利用することが多いかもしれないサービスですが、50代後半を過ぎてからも、あるいは定年後からでも、夫婦で利用するのはアリだと思います。
夫が苦手な家事を無理して頑張るくらいなら、費用を払ってプロに2人分の家事をしてもらい、その分、それぞれが好きなことに時間を使うほうが、有意義とは言えないでしょうか。