ライフ

【挫折しそうになったときどうするか?】2か月間のサイコロトークで苦手な英語を克服!「国境なき医師団」村田慎二郎氏を突き動かしたもの

『「国境なき医師団」の僕が世界一過酷な場所で見つけた命の次に大事なこと』(サンマーク出版)より

「国境なき医師団」の日本事務局長を務める村田慎二郎氏(写真/MSF提供)

 スーダン、シリア、イラク、イエメン──。世界の紛争地区で避難する人々は着のみ着のまま逃れ、家も学校もない。そんな過酷な場所で生き抜いている人々を目の当たりにしてきたのが国境なき医師団 日本の事務局長である村田慎二郎氏。

 村田氏は医師ではなくIT企業の営業マンから転じた非医療従事者として、国境なき医師団の歴史で日本人としてはじめて、派遣国のすべてのプロジェクトを指揮する現地の活動責任者に抜擢(ばってき)された。

 村田氏はその異色のキャリアをどうやって歩んだのか。村田氏の初の著書『「国境なき医師団」の僕が世界一過酷な場所で見つけた命の次に大事なこと』(サンマーク出版)より一部抜粋し、再構成してお届けします。【前後編の後編。前編から読む

 * * * 

苦手な英語から逃げない決意

 コンプレックスのない人など、いないだろう。

 僕は中学校でバスケ部だったが背が伸びず悩み、高校ではアトピー性皮膚炎とにきびに悩まされた。偏差値も思うように伸びず、学校に行きたくない時期があった。

 社会人になってからのコンプレックスは、なんといっても英語。

 そもそも高校のときから英語の偏差値は50あるかないか。正直、当時のことは消したい記憶だったので正確には覚えていないぐらいだ。

「外資系のIT企業ですか。じゃあ英語はできるんですよね?」

 営業マンから国境なき医師団に転職をする際、その1次面接で聞かれたことだ。

「いえ、あんまりできないんですけど──」

 実際は、「あんまり」ではなく「まったく」できなかった。

関連キーワード

関連記事

トピックス

体調を見極めながらの公務へのお出ましだという(4月、東京・清瀬市。写真/JMPA)
体調不調が長引く紀子さま、宮内庁病院は「1500万円分の薬」を購入 “皇室のかかりつけ医”に炎症性腸疾患のスペシャリストが着任
女性セブン
(公式HPより)
《確信犯?偶然?》山下智久主演『ブルーモーメント』は『コード・ブルー』と多くの共通点 どこか似ていてどこが似てないのか
NEWSポストセブン
タイトルを狙うライバルたちが続々登場(共同通信社)
藤井聡太八冠に闘志を燃やす同世代棋士たちの包囲網 「大泣きさせた因縁の同級生」「宣戦布告した最年少プロ棋士」…“逆襲”に沸く将棋界
女性セブン
学習院初等科時代から山本さん(右)と共にチェロを演奏され来た(写真は2017年4月、東京・豊島区。写真/JMPA)
愛子さま、早逝の親友チェリストの「追悼コンサート」をご鑑賞 ステージには木村拓哉の長女Cocomiの姿
女性セブン
被害者の平澤俊乃さん、和久井学容疑者
《新宿タワマン刺殺》「シャンパン連発」上野のキャバクラで働いた被害女性、殺害の1か月前にSNSで意味深発言「今まで男もお金も私を幸せにしなかった」
NEWSポストセブン
睡眠研究の第一人者、柳沢正史教授
ノーベル賞候補となった研究者に訊いた“睡眠の謎”「自称ショートスリーパーの99%以上はただの寝不足です」
週刊ポスト
NHK次期エースの林田アナ。離婚していたことがわかった
《NHK林田アナの離婚真相》「1泊2980円のネカフェに寝泊まり」元旦那のあだ名は「社長」理想とはかけ離れた夫婦生活「同僚の言葉に涙」
NEWSポストセブン
公式X(旧Twitter)アカウントを開設した氷川きよし(インスタグラムより)
《再始動》事務所独立の氷川きよしが公式Xアカウントを開設 芸名は継続の裏で手放した「過去」
NEWSポストセブン
大谷翔平の妻・真美子さんを待つ“奥さま会”の習わし 食事会では“最も年俸が高い選手の妻”が全額支払い、夫の活躍による厳しいマウンティングも
大谷翔平の妻・真美子さんを待つ“奥さま会”の習わし 食事会では“最も年俸が高い選手の妻”が全額支払い、夫の活躍による厳しいマウンティングも
女性セブン
広末涼子と鳥羽シェフ
【幸せオーラ満開の姿】広末涼子、交際は順調 鳥羽周作シェフの誕生日に子供たちと庶民派中華でパーティー
女性セブン
林田理沙アナ。離婚していたことがわかった(NHK公式HPより)
「ホテルやネカフェを転々」NHK・林田理沙アナ、一般男性と離婚していた「局内でも心配の声あがる」
NEWSポストセブン
猛追するブチギレ男性店員を止める女性スタッフ
《逆カスハラ》「おい、表出ろ!」マクドナルド柏店のブチギレ男性店員はマネージャー「ヤバいのがいると言われていた」騒動の一部始終
NEWSポストセブン