「小泉進次郎官房長官」でもイメージは変わらない
衆議院議員の任期は折り返し地点を過ぎており、いつ解散総選挙があってもおかしくない時期に差し掛かるなか、「選挙に有利になる大臣ポストに就きたい」という発想になるのが“永田町の常識”のはずだが、今回ばかりはそれが当てはまらないという話だ。政治ジャーナリストが言う。
「もはや安倍派だけの問題では収拾がつかない。安倍派以外の派閥でも、政治資金収支報告書に記載こそしていたが、パーティー券を多く売った議員へのキックバックにあたるカネの流れがあり、十把一絡げでのイメージダウンは避けられない。小泉進次郎氏が官房長官の候補として取り沙汰されているが、そんな人事くらいでイメージが変わり、内閣支持率が反転上昇するような展開は考えられない。
安倍派からは閣僚4人、副大臣5人、政務官6人が政務三役として送り込まれている。党役員も含め、5人衆だけでなく安倍派を軒並み外すような人事をやれば同派からの反発は避けられないが、仮にそれを断行しようとしても、岸田政権のもとでポストを欲しがる議員は相当に限られるはず。次々と断わられて人事が行き詰まる展開さえ懸念されます」
臨時国会閉会後の岸田首相の政権運営が大きな壁にぶち当たることになるのは間違いなさそうだ。