防災グッズを揃えたら一度使ってみる
本誌・女性セブンは本当に必要となる防災グッズを識者に取材して、ランキング形式で紹介している。車中泊やテント泊などで心身の健康を保ちながら、いかにしてプライベート空間を作り出せるかも念頭に置いて備えるといいだろう。
「買ったら、実際に一度使ってみることも大事です。ドライシャンプーひとつとっても、においや質感が合わないことがあります。実用性を判断してください」
自助の精神で災害に備えつつ、社会が変わっていくことにも期待したい。災害時用の下着・洗濯キット「レスキューランジェリー」を開発した本間麻衣さんが言う。
「避難生活に“女性目線”がないことは専門家たちも再三指摘しています。現状、運営の物資担当のトップは男性が多いですが、女性が主体として動けるような環境が整えば、女性はもちろん、災害弱者と呼ばれる子供やシニアなどにとってもスムーズな避難生活になるはずです」
実際に福島県や東京都などいくつかの自治体では、避難所における女性専用スペースの開設が検討されるなど、少しずつだが状況は変わろうとしている。また今回の震災でも、石川県内で開業する女医が病院内のスペースを「女性と子供に限定した休憩所」として開放する動きがあった。
誰もひとりでは生きられない。私たちが備え、行動することが自分自身はもちろん、多くの人を救うことにつながるだろう。
※「最新防災グッズ」ランキングは以下の「防災と医療の専門家」11人に「いま備えておくべき防災グッズ」についてカテゴリ別にベスト3を挙げてもらい1位を10点、2位を9点、3位を8点として計上。10点以上を獲得したものを掲載した。
岡部梨恵子さん (防災アドバイザー)、岡本裕紀子さん(防災アドバイザー)、榛沢和彦さん(新潟大学特任教授)、近藤須雅子さん(美容コラムニスト)、清水聡子さん(NPO法人プラス・アーツ)、高橋怜奈さん(産婦人科医)、辻直美さん(国際災害レスキューナース)、冨川万美さん(NPO法人ママプラグ アクティブ防災事業代表)、本間麻衣さん(株式会社ファンクション社長)、柳原志保さん(安心・防災プランナー)、和田隆昌さん(災害危機管理アドバイザー)
(了。前編から読む)
※女性セブン2024年2月15日号