あし体
・体を横から見ると、背骨が反りやすい。
・背骨が左に弯曲しているため、背中側から見ると、右肩が左肩より上がっている傾向にあり、その影響で右手が左手より高い位置にある。
・左の骨盤が前傾し、右の骨盤が後傾している。また、左の腰骨が右の腰より前に出ている傾向がある。
背中が反っている傾向にあるので、まっすぐ立ったときに、頭はかかとの上方にきます。体の重心はうしろ寄りです。そのため、普段の生活から体を起こすようにして、肩甲骨の少し下、背筋を意識しましょう。おへそは右向きです。足でリズムやバランスを取るのが肝要で、こちらは右の靴底のほうがすり減りやい傾向にあります。
動作分析やスポーツパフォーマンスの研究を専門にする、鹿屋体育大学副学長の前田明さんの監修のもと、同大スポーツパフォーマンス研究センターで骨盤のねじれの姿勢測定を行いました。
光学式モーションキャプチャーシステムを使い、全身70か所のマーカーを基に身体部位の左右差、前後差などの整合率を検証した結果、骨盤のねじれや脊椎の弯曲により、鴻江理論で提唱するように、2タイプに分けられることがわかりました。
長年の経験から言うと、うで体とあし体では、うで体の人のほうが若干割合が多いように感じています。おおよそ、65:35といった具合でしょうか。
意外かもしれませんが、タイプによって精神面にも傾向があると分析しています。うで体は研究者タイプで、じっくりと考え、悩みがあればしっかり解決してから次に取りかかる傾向。反対にあし体は、悩みを気にしつつも新たな課題への取り組みに没頭することで、悩みが自然と解決するタイプです。開発者タイプとでも言うでしょうか。こうした内面の違いも気にかけながらアスリートへの対応にあたっています。
まれにどちらのタイプか判別できないような、バランスの取れた人がいないわけではありませんが、程度の差はあれどほとんどの人はどちらかのタイプに分類されます。
一般的なアスリートへの指導では、競技種目や利き腕や利き足、運動能力によって分けたりすることも多くありますが、さまざまな要素とは切り離して、私の理論ではこの2タイプによるシンプルな位置づけがすべてです。