厚労省HPでは見られない人気健康食品の「副作用リスト」(その1)

厚労省HPでは見られない人気健康食品の「副作用リスト」(その1)

 そのほかの成分はどうか。“老化予防サプリ”として人気のコエンザイムQ10を見てみると、「有効性」の欄にはスウェーデンの高齢者221人の調査で服用によって血中の「NT-proBNP(心負荷の指標)」濃度の増加抑制が見られた事例などが掲載されている。

 だがNIHの情報を見ると吐き気や嘔吐、下痢など消化器系の副作用が挙げられている。薬剤師の長澤育弘氏が言う。

「コエンザイムQ10はもともと一般名ユビデカレノンという医薬品で、強心剤として使われます。医薬品同様の副作用があることに加え、降圧剤との飲み合わせで作用が増強される恐れがあります」

 関節痛を和らげる機能が期待されるグルコサミンや、中性脂肪の減少や認知症の予防効果が期待されるDHA・EPA(オメガ3脂肪酸)にも吐き気や下痢など消化器系の副作用が報告されている。

 亜鉛は不足すると免疫力低下や脱毛、生殖機能の低下を引き起こすことから、それらの症状に悩む中高年男性の間で人気のサプリ成分だ。新型コロナ患者の味覚障害の改善にも利用されたことで知られる。

 しかし、過剰摂取した場合の副作用は要注意だ。

「過剰に摂取すると亜鉛の血中濃度が上がりすぎてしまうため、頭痛、めまい、吐き気や嘔吐のほか、それが長期間に及ぶと貧血や免疫力低下などにつながる可能性があります」(前出・谷本医師)

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