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2010.09.30 07:00 週刊ポスト
やなせたかしの妻 余命3か月宣告の後、夫の愛もあり6年生きた
「夫のガマン・妻のフマン」を暴露する本誌名物コーナー「有名人おのろけ批評」で、まんが家のやなせたかし氏が、妻との、ほのぼのエピソードを披露する。(週刊ポスト1997年1月3日号より)
「僕は、仕事以外一人で何もできない人なの。全部、かみさんにまかせきりだったから、口癖は『いちどくらい世話をされて旅行にいきたい』だった。出不精な僕は、どこへも行きたがらず、かみさんは友人とグループで山登りをしてた。大きなリュックを背負ってね。一度かついでみたら、重くて歩くこともできない。それほど強かったから、ぜったい僕より先に死ぬとは思わなかった。
乳癌だといわれた時は、余命3か月だった。かみさんは僕が病気になると、髪を切ってまで看病してくれる人だったのに、僕は自分の仕事のことしか考えてなかったから、それからいくらか優しくするようになったね。祝賀とか表彰式とか嫌いだったけど、なるべくかみさんといっしょに出席して、肩なんかもんであげたりして。かみさんは肌が荒れるといって照れてたけど、もっと早くしてやればいいと思ったよ。
結局、丸山ワクチンを使って、それから6年生きた。結婚当初は仲がいいけど、やがてご飯を食べる時くらいしかいっしょにいないでしょ。病気をきっかけに、またよりそうようになったんだね。
でもさ、僕はたより切っていたから、いくらうちにはいっているかも知らなかった。それがかみさんがいなくなってみると、意外とお金が残ってるんだね。僕はかみさんからこづかいもらって暮らしてたけど、なんだ、これならもっとぜいたくすればよかったと思ったよ。あとで聞いたら、かみさんは『自分で稼いでいるのに、あまり使えないみたい』って笑ってたらしいけど」
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