ライフ

続出する「美人すぎる××」の登場理由をみうらじゅん解説

「美人すぎる市議」なんてものが話題になりだしたのは、今から2年ほど前のこと。以来、雨後の筍のごとく、「美人すぎる」女性たちが世の中に溢れ出した。「美人すぎる海女」「美人すぎる書道家」「美人すぎる首相」「美人すぎる歯科医」──。しかし、このブームに違和感を覚える人も多い。

* * *
 そもそもなぜ「美人すぎる」ブームがここまで過熱したのか。イラストレーターでコラムも執筆するみうらじゅん氏がこう分析する。

「『美人すぎる××』の乱立は、消費者が大メディア発ではないキャラを求めた結果と言える。つまり彼女たちは“芸能界の臭い”がしないんですね。まだサインの練習もしていないはず……そういうのにグッとくるものなんです」

さらにみうらじゅん氏はこう続ける。「消費者は既存のアイドルには飽きていて、芸能界のビジネスの香りが漂っていることに気づいた瞬間に萎えちゃう傾向がある。それが『美人すぎる××』にはあまりない。だから身近な印象もあって、気になってしまうのでしょう。それをメディアがさらに煽るという現象が起きています」

 確かに、中国のバス車掌の顧佳■さんのように、「美人すぎる××」はネットから火が付くケースが多い。ビジネスの香りのしない“身近なお気に入りの女性”を自分たちで見つけてしまおうということなのか。

 東京、大阪で300人に街頭調査で「身近に『美人すぎる××』はいますか?」と聞いてみた。

「20歳の、美人すぎる保険外交員。聞いたら、剣道の達人らしい。そのギャップがいいんです」(34歳男性・会社員)、「美人すぎる研究者。おしゃれで頭もいい人です」(32歳女性・大学講師)、「自宅近くのコンビニで午前中だけいるバイト。2週間くらいかけて、ようやく世間話をする仲になった。これから、どうやって発展させようかな」(29歳男性・サービス業)

 他にも、「美人すぎる女性駅員」「美人すぎるお米屋さんの奥さん」など、皆さん、それぞれ気になる人はいるらしい。いつも行くコンビニで、あるいは駅で……「気になる彼女」が、もしかすると何かのきっかけでネットやメディアで取り上げられ、一気に全国区で知られるようになるかもしれない。

■……雨かんむりに文

※SAPIO2011年1月6日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

岡田監督
【記事から消えた「お~ん」】阪神・岡田監督が囲み取材再開も、記者の“録音自粛”で「そらそうよ」や関西弁など各紙共通の表現が消滅
NEWSポストセブン
愛子さま
【愛子さま、日赤に就職】想定を大幅に上回る熱心な仕事ぶり ほぼフルタイム出勤で皇室活動と“ダブルワーク”状態
女性セブン
テレビや新聞など、さまざまなメディアが結婚相手・真美子さんに関する特集を行っている
《水原一平ショックを乗り越え》大谷翔平を支える妻・真美子さんのモテすぎ秘話 同級生たちは「寮内の食堂でも熱視線を浴びていた」と証言 人気沸騰にもどかしさも
NEWSポストセブン
「特定抗争指定暴力団」に指定する標章を、山口組総本部に貼る兵庫県警の捜査員。2020年1月(時事通信フォト)
《山口組新報にみる最新ヤクザ事情》「川柳」にみる取り締まり強化への嘆き 政治をネタに「政治家の 使用者責任 何処へと」
NEWSポストセブン
成田きんさんの息子・幸男さん
【きんさん・ぎんさん】成田きんさんの息子・幸男さんは93歳 長寿の秘訣は「洒落っ気、色っ気、食いっ気です」
週刊ポスト
嵐について「必ず5人で集まって話をします」と語った大野智
【独占激白】嵐・大野智、活動休止後初めて取材に応じた!「今年に入ってから何度も会ってますよ。招集をかけるのは翔くんかな」
女性セブン
行きつけだった渋谷のクラブと若山容疑者
《那須2遺体》「まっすぐ育ってね」岡田准一からエールも「ハジけた客が多い」渋谷のクラブに首筋タトゥーで出没 元子役俳優が報酬欲しさに死体損壊の転落人生
NEWSポストセブン
前号で報じた「カラオケ大会で“おひねり営業”」以外にも…(写真/共同通信社)
中条きよし参院議員「金利60%で知人に1000万円」高利貸し 「出資法違反の疑い」との指摘も
NEWSポストセブン
二宮が大河初出演の可能性。「嵐だけはやめない」とも
【全文公開】二宮和也、『光る君へ』で「大河ドラマ初出演」の内幕 NHKに告げた「嵐だけは辞めない」
女性セブン
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
品川区で移送される若山容疑者と子役時代のプロフィル写真(HPより)
《那須焼損2遺体》大河ドラマで岡田准一と共演の若山耀人容疑者、純粋な笑顔でお茶の間を虜にした元芸能人が犯罪組織の末端となった背景
NEWSポストセブン
不倫騒動や事務所からの独立で世間の話題となった広末涼子(時事通信フォト)
《「子供たちのために…」に批判の声》広末涼子、復帰するも立ちはだかる「壁」 ”完全復活”のために今からでも遅くない「記者会見」を開く必要性
NEWSポストセブン