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女子競泳選手の選手寿命が延びた理由を競泳メダル選手が解説

 ロンドン五輪でのメダルが期待される競泳日本代表『トビウオジャパン』。3大会連続の金メダルを狙う北島康介ら男子に注目が集まるが、女子だって負けてはいない。ベテランの寺川綾や伊藤華英を中心に、美しさと強さを兼ね備えた個性豊かな選手がそろっている。

「今回はチーム最年長で後輩を引っ張る立場ですが、私が闘う姿勢を見せることで後輩にエールを贈りたい。それにはまず自分が結果を出すことだと思います」

 ロンドン五輪でメダルが期待され、大会でも有数の美人選手として注目される競泳の寺川綾。女子のエースとしての自覚と意気込みをそう語った。高校2年生で出場した2001年世界水泳で注目を集めた寺川は、2002年パンパシフィック水泳選手権の200mで2位に入るなど、10代の頃から第一線で活躍。

 しかしアテネ五輪で8位入賞を果たした後は国内でも勝てない状態が続き、北京五輪では代表落ち。苦渋を味わった。だが、これを機に練習環境を変え、北島を育てた平井伯昌コーチに師事。実力派スイマーとして輝きを取り戻した。

 ひと昔前の競泳は10代の選手が主役だった。岩崎恭子が金メダルを取ったバルセロナ五輪では岩崎、稲田法子、春名美佳が“中学生トリオ”と話題になった。

「私の学生時代は“女子は大学に行くと伸びない”と言われていたんです。でも、大学の水泳部が女子の強化にも力を入れ始め、大学生が活躍できるようになってきた。卒業後も競技活動を支援してくれる企業が出てきて、20代になっても現役を続ける選手が増えてきた。経験を積んだベテラン選手は、メンタル面でも感覚的に研ぎ澄ませて実力を発揮できるケースが多いんです」

 そう語るのはシドニー五輪の400mメドレーリレーで銅メダルを獲得した田中雅美さんだ。

「紆余曲折を経て頑張ってきた寺川選手が、ロンドンでこれまでの思いの丈をぶつけ、どんな表情でプールから上がってくるのかを見てみたい。ぜひ笑顔であってほしいですよね」

※週刊ポスト2012年7月20・27日号

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