巨匠リドリー・スコットが描くSF大作『プロメテウス』(8月24日公開)で、“悪役”に挑んだシャーリーズ・セロン(37才)。その完璧なボディーを惜しげもなく披露する冒頭のシーンも公開前から話題だ。自らも女優業だけでは飽き足らず、映像制作会社をもつ企業のエグゼクティヴでもある彼女の素顔に迫った。
――『プロメテウス』の冒頭のシーンは、いきなりあなたのアンダーウエア姿で始まりますが、とても印象的ですね。
シャーリーズ:そう、私はほとんど裸よ。“バンドエイド”みたいなものはつけているけどね(笑い)。私にそんなことをさせられるのは、リドリー(スコット監督)だけね。でも、それは理にかなった必要なシーンだったと思うわ。さもなければ、やらなかった。ほとんど裸同然で唸り声を上げながら、腕立て伏せをしているなんてね。とても戦闘的で、登場シーンとしては、とてもパワフルだと思ったわ。
――腕立て伏せの練習もした?
シャーリーズ:全然。でも、たぶんすべきだったわね。だってテイク4のときには、“もうできないわ…”ってなってしまったから。
――でも、ボディーは完璧でしたね。ワークアウトはかなり熱心にやっているんですか?
シャーリーズ:それはやらざるをえないの。私の仕事の一部ね。責任よ。だから、週5日、かなり真面目にトレーニングしたわ。
――どんなことをしているんですか?
シャーリーズ:好きじゃなきゃ続かないから、好きなことを見つけるようにしているの。大好きなのは、パワーヨガね。とてもハードなヨガなの。それからピラテスもやっているわ。ものすごく難しいけれど面白い。自転車も好きね。
――ゴルフもやっているとか?
シャーリーズ:あれは、母の趣味で母につきあってやっているのよ。母のためじゃなきゃ絶対にゴルフはやらないわ。私は、あのゲームに対する忍耐力はまったくないのね。他の人とだったら絶対にプレーしないわ。ほとんど拷問よ。
――あなた自身も制作会社をもっていますが、女優業だけでは満足できない?
シャーリーズ:俳優は、待つのも仕事とよくいわれるけれど、私はただ“待っている女”じゃないの。とてもアクティヴよ。私の制作会社では、企画開発中のテレビ番組をたくさん抱えているし、来年には、8本の映画が公開されるわ。やるべきことは、ぐずぐず先に延ばさず、すぐにやるのが好きなのよ。それに、女優としてだけ作品から作品へと出続けるのは、ちょっとストレスが溜まるかも。制作とかカメラの後ろ側の仕事も好きだから、そういう時間も欲しいの。
――『スノーホワイト』、『プロメテウス』とこの夏は、大作でのチャレンジングな役が続きました。“悪役”に挑戦したい理由は?
シャーリーズ:私のパッションね。どんなふうに成功するのか、キャリアを予期することはできないわ。だから、自分にとって意義のあると思った仕事を引き受けるだけ。私は、女優になりたてのころ、大嫌いな仕事をたくさんやっていた時期があったの。だから、いまは、好きじゃないことをやって、人生を無駄に過ごすことだけはしたくないと思っているの。それだけ。なにか特別な戦略があるわけじゃないわ。
取材・文■立田敦子
『プロメテウス』
古代遺跡で宇宙からのメッセージを受け取った考古学者エリザベス・ショウ(ノオミ・ラパス)らは、大企業のエグゼクティブウーマン、メレディス・ヴィッカーズ(シャーリーズ・セロン)らとともに宇宙船プロメテウス号に乗り込んで、未知の惑星へと旅立つ。『エイリアン』(1979年)の巨匠リドリー・スコットが、人類の起源という壮大なテーマに迫るエピック・ミステリー。8月24日より全国ロードショー。