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古書店 販売価格は買い取り価格の2倍で大作家に高値付かず

 みうらじゅん氏は、1958年京都生まれ。イラストレーター、エッセイスト、ミュージシャン、ラジオDJなど幅広いジャンルで活躍。1997年「マイブーム」で流行語大賞受賞。仏教への造詣が深く、『見仏記』『マイ仏教』などの著書もある同氏が、蔵書の買い取り価格について考える。

 * * *
 故人が遺した蔵書の後始末。「古いコミックや、マンガ雑誌は、まあまあいい値段がつけられる」――。

 非常に気になるこの話の真偽を探るため、マンガやマニアコレクションなどの買い取り販売で有名な『まんだらけ』に話を聞いた。

『まんだらけ』中野店の中雄二郎店長によると、手塚治虫先生など大作家の作品が高いのかと思いきや、大作家の作品には高値がつくことが実は少ないという。

 もともと発行部数が多いので市場に出回っている数が多いからだ。さらには、復刻版が作られる機会も多く、希少価値はどんどん低くなる。大先生の作品で高価格なのは、名作の初版本か発行部数のきわめて少ないごく一部の作品くらいらしい。ちなみに、販売価格は買い取り価格の約2倍ということだ。

 店頭での販売価格が買い取り価格の2倍? それじゃあ、自分でネットのオークションに出した方がいいんじゃない? と思う人もいるだろう。そういう時間が捻出できて、面倒だと思わないなら挑戦してみてもいいんではないか。

※週刊ポスト2012年9月21・28日号

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