プロ野球は間もなくキャンプインの季節を迎える。野球はどんな場合にも対応出できようにルールが非常に細かく規定されているのだが、そのすべてを知る人は少ない。今回、観客がボールを掴んでしまった場合どうなるのかを、2つのケースからクイズ形式で出題。さて、分かりますか?
【問題1】
ライトにホームラン性の大飛球が飛んだ。右翼手が必死に追ったが、先にスタンドから観客が手を出してそのボールを掴んでしまった。フェンスを越えるかどうかギリギリの打球だったが、判定は?
【問題2】
グラウンドに突きだした観客席の上にファウルフライが飛んだ。フラフラと上がった打球は、三塁手が手を伸ばせば捕れそうな位置。しかし捕球しようとしたところ、スタンドにいたファンがこの打球を横取りしてしまった。判定は?
正解は下に。
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【正解1】二塁打など審判の判断で決まる
公認野球規則3・16には「観客の妨害があったときは、妨害と同時にボールデッドとなり、審判員はもし妨害がなかったら競技はどのような状態になったかを判断し、ボールデッド後の処置をとる」とある。ただ、野手が捕球しようとしたのを観客が明らかに妨害した場合には、打者がアウトとなる。
【正解2】ファウル
ファンがフィールド内に手を伸ばして野手の捕球を妨げたときはアウトだが、観客席では妨害行為は発生しない。公認野球規則2・15には「野手はフェンス、手摺、ロープなど、グラウンドと観客席の境界を超えた上空へ身体を伸ばして飛球を捕えることは許される」とあるが、「危険を承知で行なうプレーだから、なんら規則上の効力は発揮しない」ことになっている。
※週刊ポスト2013年1月25日号