国内

援デリ 大人びた高校生より中学生に見える20歳の方が高価格

 広島県呉市で16歳の少女が殺害され、元同級生の少女ら7人が逮捕された事件では、グループの一部が「援デリ(援助交際デリバリー)」でカネを稼いでいたと報じられた。未成年の少女が性を売り、月に100万円単位のカネを手にしたという「援デリ」とは何か。ルポライター・鈴木大介氏が迫る。

 * * *
 組織売春の中でも最もアンダーグラウンドなものが「未成年援デリ」だ。

 そもそも「援デリ」とは、2006年頃から始まった組織売春の新業態のこと。「打ち子」と呼ばれる管理スタッフが、個人で援交している女性を装って出会い系サイトに男を募集する書き込みをし、会う約束を取り付けて待ち合わせ場所に配下の女性を派遣する。

 個人的に売春する女性に「客付け(買春する男を見つけてくる)」「ケツ持ち(トラブル処理)」として業者がつくスタイルで、所属女性は数名といった零細規模のものがほとんどだ。携帯と女性さえ揃えば始められる業態のため急速に広がり、昨今では買う男に対して業者数が飽和しているくらいだ。未成年の少女に売春させる時点で当然風俗営業法に基づく届け出などしていない違法な業態である。

 都内で風俗業を営むTは、周囲で未成年の少女を使う援デリ業者は一時期に比べだいぶ減少していると語った。

「成人を使った援デリで業者側が逮捕されても初犯は罰金のケースが多いけど、未成年を使った場合はほぼ一発実刑。あと最近の客は『体が大人っぽくなった』時点で“少女プレミア”をつけない。16~17歳で大人びた容姿の子なら、都内で頑張っても別3(ホテル代別3万円)がせいぜい。これが『中学生に見える20歳』だと別5ぐらいになるから、そっちを使ったほうが全然いいという話になる」(T)

●鈴木大介(すずき・だいすけ):「犯罪をする側の論理」をテーマに、裏社会・触法少年少女らの生きる現場を中心に取材活動を続けるルポライター。著書に6年半にわたる少女売春の現場取材をまとめた『援デリの少女たち』(宝島社刊)などがある。

※SAPIO2013年9月号

関連記事

トピックス

大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
岸信夫元防衛相の長男・信千世氏(写真/共同通信社)
《世襲候補の“裏金相続”問題》岸信夫元防衛相の長男・信千世氏、二階俊博元幹事長の後継者 次期総選挙にも大きな影響
週刊ポスト
女優業のほか、YouTuberとしての活動にも精を出す川口春奈
女優業快調の川口春奈はYouTubeも大人気 「一人ラーメン」に続いて「サウナ動画」もヒット
週刊ポスト
二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
デビュー50年の太田裕美、乳がん治療終了から5年目の試練 呂律が回らず歌うことが困難に、コンサート出演は見合わせて休養に専念
デビュー50年の太田裕美、乳がん治療終了から5年目の試練 呂律が回らず歌うことが困難に、コンサート出演は見合わせて休養に専念
女性セブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン