【書籍紹介】『戸越銀座でつかまえて』星野博美/朝日新聞出版/1575円
40代、未婚。愛猫の死……。一人暮らしに敗北して実家に戻ったという著者は〈いまの自分は全然目立ちたくない。話題にもなりたくない(中略)ただ誰にも注目されず、ここにひっそり住みたいだけである〉と、故郷である東京・品川の下町での再デビューとなった。町の喫茶店で知ったウィンナーコーヒーの思い出、久しぶりの同窓会で味わった違和感、3.11時の不思議な街の様子など、自らの葛藤を含め、その日常を綴ったエッセイ集。
※週刊ポスト2013年11月22日号