“白物家電”の購入は難しい。デザイン、価格帯、機能が多様化し、相当数の商品が発売されているので、販売員の説明を聞いても目移りし、かえって迷う。そんな白物購入のポイントを家電コンシェルジュの神原サリーさんに聞いた。
「まず、買いたいジャンルの各社パンフレットを家電量販店などで集めましょう。そこには、陳列されていない商品も含めた機能一覧表が載っています。自分に必要な機能を見極め、商品を絞り込んでいきます。それからさらに、パンフレットの中身を参考にして、気になるメーカーを2つに絞ります。そのくらいまで自分で考えた後、売り場で商品に触れ、操作感を確かめながら選ぶといいでしょう」
使いこなせない機能を持つ高級モデルは、結果的に得にならないこともある。
「家電は上位モデルほど多機能で、価格も高くなります。例えばエアコンならば、富士通ゼネラルの『Rシリーズ』。これは最上位機種より3つ下の中間モデルで、実勢価格は最上位機種より10万円ほど低い12万円前後。フィルターの自動掃除や人を検知して自動で運転をオンオフする便利な機能を搭載しています。最上位機種との差は、別室からコントロールできるリモコン機能の有無などですが、それらが不要な人には『Rシリーズ』のほうが安くてお得です。
洗濯機も同じ。デザイン性が高いドラム型にあこがれる主婦は多いですが、ドラム型は乾燥機能も使いこなしてこそ。外干し派の人には、実はあまり意味がありません。パナソニックでたとえると、マンションサイズのコンパクトなドラム型でも実勢価格は20万円前後。タテ型はというと、10万円前後で購入できます。タテ型は運転音が静かなものが多く、脱水性能も悪くない。乾燥機能を多用しないなら、タテ型のほうが購入費を節約できます」(神原さん)
もちろん、上位機種を避けよ、というわけではなく、そちらが得になる場合もある。
「炊飯器は4~5月頃が底値になるので、この時期が狙い目です。炊飯器はやはり“高級炊飯器”と呼ばれる上位モデルのほうが味はいい。ですから毎日使うことを考えると、炊き分け機能を持つモデルなどを選ぶのがお得といえるかもしれません」(神原さん)
※女性セブン2014年4月10日号