すでに競合他社の中には、IP電話や高速データ通信が楽しめるスマホ玩具も登場している。ここまでくると「おもちゃ」とはいえない代物といえるが、宮崎さんのジュエルポッド開発にはひとつのこだわりがあるという。
「使いやすさを追求したり、遊びに拡張性を持たせたりする努力は今後の機種でもしていきますが、あくまでも安全なコミュニケーションツールとして、“おもちゃ”であり続けたいと思っています。
だから、価格もおもちゃの域を超えないよう1万円前後で抑えていますし、最終的には子供たちがハードにどこまでの機能を求めているのかといったニーズを見失わないようにしたいです」
いまでは“JSの必須アイテム”と言われるまでに成長したジュエルポッド。セガトイズのスマホ型トイが他社の追随を許さないのは、もちろん先行者利益も大きいが、なによりキャラづくりから魂を込める宮崎さんのソフトパワーの勝利といえるだろう。
●撮影/渡辺利博