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博多華丸・大吉 『THE MANZAI』副賞の冠番組に込めた思い

 昨年末に放送された漫才日本一決定戦『THE MANZAI 2014』(フジテレビ系)で見事優勝した博多華丸・大吉が、その副賞として獲得した冠番組『華丸大吉の2020』(同前)が4月17日よりスタートしている。

 5年後の2020年にスターになっている可能性を秘めたお笑い芸人、パフォーマー、アイドルといった“才能ある卵たち”をゲストに迎えて、トークを繰り広げる、2人にとって初の全国放送冠バラエティ番組である。番組には、新人や若手など、まだあまり知名度のないタレントたちが登場予定とのことだが、実はこれには2人の深いこだわりがあるという。ある放送作家は語る。

「華大さん(注・博多華丸・大吉)は、『THE MANZAI 2014』の優勝について、あくまで“まぐれ“だと謙遜し続けています。というのも、決勝当日だった12月14日は、衆議院解散に伴う総選挙の投開票日とバッティングしてしまい、番組担当スタッフも相当焦っていました。

 制作サイドとしては、番組進行を押すわけにはいかないので、舞台裏では決勝進出した芸人に対し、『ネタ時間の4分を押す(超える)ようなことは間違ってもないように』と強く念を押していたようです。その影響か、ベテランの華大さん以外の進出者は震えあがり、緊張でガチガチになったと言います」

 すでに全国区の知名度を持ち、これまでにも数々の修羅場をくぐってきている博多華丸・大吉からすれば、「4分過ぎてもそのときはそのときで」と割り切ることができたという。ところが、若手芸人からすれば「もし4分をオーバーしてしまったら、今後フジテレビを出禁になるのではないか?」という不安に襲われるような心境だったかもしれない。

「華大さんは、状況が違っていたら、もっとのびのびとネタを披露できたコンビもいたはずだから、自分たちの優勝は『たまたま』だったと言っています。

 雑誌のインタビューでも語っていましたが、もっとたくさんの若手芸人が全国区の番組に出る機会を与えられれば、先のように放送直前にイレギュラーな規制が敷かれても“慣れ”によって芸人らしく振る舞うことができるはず。

 2人は自らの経験も重ねて、そんな願いを込めて『華丸大吉の2020』の番組コンセプトを作りこんでいます。自分たちの番組を肥やしにして、大舞台に強い芸人やタレントになってほしいと。下からの突き上げに対して釘を刺す芸人が多いなか、自らを踏み台にして若手の促進を期待する2人は、本当に器の大きい芸人だと思いました」(同前)

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