USENの音楽“じゃない”コンテンツがおもしろいと評判だ。ネットメディアでも「何匹まで数えるんだ?」と検証された「羊の数」だけでなく、路上編・エレベーター編・ゲームセンター編ほか、いくつものシチュエーションが用意された「アリバイ!チャンネル」シリーズがあることを知る人も多いだろう。音楽配信企業の最大手として、日本人なら誰もが知るコンテンツプロバイダーだが、実はUSENには、こうした“ツッコミ心を刺激する”コンテンツが、ちょいちょい存在している。
意外と知られていないこともある、この手のネタはちょっとした話題としても楽しめる――ということで、ツッコミたくなるコンテンツの宝庫「スマホでUSEN」の「トーク/バラエティ」カテゴリから、記者の独断でいくつかピックアップしてみた。
ヒーリング系のひとつ「水」に関連するコンテンツには、「雨の音」「水流(兵庫 魚ヶ滝近辺)」「南国の波~ハワイ~」といったラインナップが並ぶ。そして「波の音(京都 琴引浜)」のタイトルに、“波って、ハワイだけじゃダメだったの?”という疑問がわき、聴き比べてしまう。そして、そのすぐそばには「漁港の風景(京都 蒲入漁港)」の文字。マグロで有名な大間や三崎でなく、大きな漁港として名前が出るような気仙沼や下関とかでもなく、舟屋のある漁港って……大概こぢんまりでは? それに忙しないイメージの「漁港の風景」って、どんな気分の時に聴けばいいの?
続いては「夏の風物詩」系。「夏の風情~風鈴~」「夏の風情~ひぐらし~」「祇園囃子」といったタイトルは、これからの季節にぴったりなBGMといえそうだ。しかし「花火大会(滋賀 琵琶湖)」――「日本三大花火大会」と呼ばれる規模じゃないのは、競技会や大きすぎる花火大会ではアナウンスなどが“興醒め”という点で、なんとなく納得できる。しかし、そもそも花火の“音だけ”って、アリなのか?
また人工物系の音からは、「SL音」「音鉄バンザイ!(電車の音)」といったビギナー向けでありつつ、ある程度の聴取ユーザーがイメージできるものに加え、目を引いたのは「鐘の音(奈良 室生寺)」「鐘の音(奈良 長谷寺)」「鐘の音(奈良 東大寺)」のラインナップ。それぞれの鐘の音がひたすら続く……好きな人もいますよね、きっと。でもエンドレスで、聴き続けるものなのか? 奈良に集中しているけど、有名な正岡子規の俳句「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」の法隆寺は、ない――というのも、なんとなくツッコミ心を刺激する。
こうした音楽“じゃない”コンテンツについて「昔からあるんですよ」と、USENデジタル配信サービス部の山田竜介さんは語る。