自衛隊の缶詰食品を紹介した本が発売されるなど、“ミリメシ”が秘かなブームとなっている。ミリメシとは、兵士が戦場で食べるために作られた戦闘糧食のことだが、世界の軍隊はどんなミリメシを食べているのだろう?
「兵営での温かい食事を戦場でも」という思想の大国アメリカは加水式加熱材を同梱。また、人気に応じ、定期的にメニューを変更するなど柔軟性は各国軍中ベストだ。ただし味に関してはハズレがあり、特にベジタリアン食にはその傾向が……。
ドイツ軍は成型容器のレトルトパックで軽量化を図る。主食はビスケットとクラッカーの2種類が入っているが、形と味が同じ! 3食別々のスプレッドでフォロー、という発想か? 付属している調味料が砂糖と塩だけというのも寂しい。
日本と同様に米飯が主体だが、韓国軍の戦闘食は米飯のレトルトパック(1型)の他、フリーズドライ(2型)を採用している点が自衛隊と異なる。メニューの数は1型、2型とも各4種類と少ないが、1型の副食には必ずキムチが付属。
※SAPIO2015年8月号