ビジネス

セブン、ローソン、ファミマなど主要コンビニ5社の特徴比較

「近くにあるから」だけで決めていませんか? 実はさまざまな違いがある大手コンビニ5社の特徴を今さら比較!

◆セブン-イレブン

 コンビニのシステムをさまざま立ち上げては、他社の見本となってきたセブン-イレブン。奇をてらうことなく王道を突き進むイメージだ。イトーヨーカ堂が米国発祥の小売店とライセンス契約を結び、1974年に日本で営業を開始(のちに米国セブン-イレブンを買収)。日本のコンビニの草分け的存在である。国内店舗数は約1万8000。

“絶対的なおいしさ”にこだわり、常にこれを軸として、商品開発から物流まで取り組んでいるという。商品のカテゴリー別に同じ温度で配送する「温度帯別配送」もそのひとつだ。

 PBに対する評価が高く、「セブンゴールドのヒットは、消費者の意識を『PBは価値の高いもの』という認識に変化させました。セブン-イレブンはPBをコンビニにいち早く定番化させた立役者といえます」(ジャーナリストの吉岡秀子さん)。

 スローガンは「近くて便利」。地域の人へのサービスを重視し、配達サービスにも力を入れている。

 なお、電子マネーのnanacoは、セブン&アイグループのほか、ドラッグストアなどの加盟店で使える。還元率は基本100円(税抜)=1ポイント。貯まったポイントは電子マネーとして、約18万の加盟店で使用できる。

◆ローソン

 続いては、ローソン。ダイエーが米国のコンソリデ−テッド・フーズ社と提携した翌1975年、大阪府に1号店が開店。1979年ローソンジャパンに商号を変更。1997年には業界で初めて全都道府県に出店を達成。国内店舗数は約1万2000。

 通常のローソンと、都内を中心とした関東に出店している「ナチュラルローソン」、ひとり暮らしの人がターゲットで、低価格な品が揃う生鮮コンビニ「ローソンストア100」の3種を軸に展開している。

 2013年から「マチの健康ステーション」をスローガンに掲げており、健康や美容に配慮した商品が豊富。おにぎりからお弁当、お菓子までヘルシーな商品が揃い、健康への意識が高い人からの支持が厚い。

「病院内にあるコンビニの数として最も多い『ホスピタルローソン』、薬局併設の『ファーマシーローソン』など、ヘルスケア関連の店舗にも力を入れています」(吉岡さん)

 Pontaカードは、ローソン各店舗や提携企業で使えるポイントカード。還元率は基本100円(税抜)=1ポイント。貯まったポイントは買い物に利用したり、「お試し引換券」に使って対象商品と引き換えることもできる。

◆ファミリーマート

 ファミリーマートは日本発祥のコンビニエンスストアとして、1973年埼玉県に実験第1号店を開店し、1978年からはフランチャイズ方式にて事業を開始。2009年にはam/pmと合併した。国内店舗数は約1万1400。

 スローガンは「Fun&Fresh」。ファミマはここまでやるか! と驚きやワクワク感を与えるべく、商品改革に取り組んでいる。

 店舗展開としては異業種と提携してさまざまなことにチャレンジしており、持ち込みOKのカラオケ店や、地域色の強いスーパーマーケット、ドラッグストア、外食店、農協などとの一体型店舗がある。「一緒に用事を済ませられる」というメリットを見据えて、人々の生活の不便解消を目的としている。そのほか、首都圏を中心に出店しているオシャレな印象の『ファミマ‼』なども。

「am/pmとの合併に成功していることもあって、柔軟性があり、1+1が4にも8にもなる可能性のあるコンビニだと思います」(吉岡さん)

 ファミマTカードは、ファミリーマートやTポイント提携店で使えるポイントカード。還元率は基本200円(税込)=1ポイントだが、1か月の購入金額に応じて、翌月のショッピングポイントがさらにお得に貯まる。

◆ミニストップ

 ミニストップは、創業当初からファストフードを取り扱っている唯一のコンビニ。なかでもソフトクリームやパフェなどは長らく人気だ。

 1980年ジャスコ(現・イオン)の出資で設立された会社が、神奈川県に1号店をオープン。店内に飲食コーナーを設けたスタイルが特徴。国内店舗数は約2160。

 家と木がモチーフのロゴには、「家庭的であたたかく、安らぎのある家にしたい」という思いが込められている。ほとんどの店舗にあるイートインスペースは、その象徴ともいえるだろう。近所の人や家族との交流の場として活用してみては。

 WAONは、ミニストップやイオングループのお店などで使える電子マネー。還元率は基本200円(税込)=1ポイント。貯まったポイントは買い物などに利用可。

◆サークルKサンクス

 サークルKサンクスは、1979年にユニーの立ち上げでスタートした「サークルK」と、1980年に長崎屋の出資によって始まった「サンクス」が2004年に合併し、「サークルKサンクス」に。国内店舗数は約6320。

 サークルKサンクスが他のコンビニと大きく異なるのは、働く女性をターゲットとしているところ。実際、惣菜やカット野菜の品揃えが豊富だ。店内で調理した揚げたての惣菜も用意されている。

 スローガンは「いちばんの満足をあなたに」。全国津々浦々にあるコンビニの商品が、満足できるものばかりとは、実にいい時代ではないか!

 Rポイントカードは、サークルKサンクスや楽天グループなどで使える。還元率は基本100円(税抜)=1ポイント。貯まったポイントは同店や楽天グループで利用可。

※女性セブン2015年8月13日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
公金還流疑惑がさらに発覚(藤田文武・日本維新の会共同代表/時事通信フォト)
《新たな公金還流疑惑》「維新の会」大阪市議のデザイン会社に藤田文武・共同代表ら議員が総額984万円発注 藤田氏側は「適法だが今後は発注しない」と回答
週刊ポスト
初代優勝者がつくったカクテル『鳳鳴(ほうめい)』。SUNTORY WORLD WHISKY「碧Ao」(右)をベースに日本の春を象徴する桜を使用したリキュール「KANADE〈奏〉桜」などが使われている
《“バーテンダーNo.1”が決まる》『サントリー ザ・バーテンダーアワード2025』に込められた未来へ続く「洋酒文化伝承」にかける思い
NEWSポストセブン
“反日暴言ネット投稿”で注目を集める中国駐大阪総領事
「汚い首は斬ってやる」発言の中国総領事のSNS暴言癖 かつては民主化運動にも参加したリベラル派が40代でタカ派の戦狼外交官に転向 “柔軟な外交官”の評判も
週刊ポスト
黒島結菜(事務所HPより)
《いまだ続く朝ドラの影響》黒島結菜、3年ぶりドラマ復帰 苦境に立たされる今、求められる『ちむどんどん』のイメージ払拭と演技の課題 
NEWSポストセブン
超音波スカルプケアデバイスの「ソノリプロ」。強気の「90日間返金保証」の秘密とは──
超音波スカルプケアデバイス「ソノリプロ」開発者が明かす強気の「90日間全額返金保証」をつけられる理由とは《頭皮の気になる部分をケア》
NEWSポストセブン
公職上の不正行為および別の刑務所へ非合法の薬物を持ち込んだ罪で有罪評決を受けたイザベル・デール被告(23)(Facebookより)
「私だけを欲しがってるの知ってる」「ammaazzzeeeingggggg」英・囚人2名と“コッソリ関係”した美人刑務官(23)が有罪、監獄で繰り広げられた“愛憎劇”【全英がザワついた事件に決着】
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
NEWSポストセブン