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「エンディングノート」認知度6割も作成経験者はその2%

 人生の終盤に向かうと、病気や介護、これからの人生などあれこれ心配になるもの。でも、そんな時、「むやみに不安がらず、1度立ち止まって、“自分とはなんぞや”を考えてほしい」とは、自分の死に関し様々な要望や心構えを記す「エンディングノート」に関する講座を開く、石崎公子さん。

「書くために“もしも”の時のことを考えることで、それまで気づかなかった自分自身の考えや、本当に自分が大切にしていることが見えてきます。それによって、これから先の人生を前向きに過ごすことができるようになる人が多いのです」(石崎さん)

 経済産業省が2012年にまとめた「『ライフエンディング・ステージ』の創出に向けた普及啓発に関する研究会報告書」によると、エンディングノートの認知度は6割を超えるが、実際の作成経験者はそのうちの2%にすぎないという。

『自分らしい「生き」「死に」を考える会』代表で、内科医として多くの患者の終末期を経験してきた渡辺敏恵さんは言う。

「いずれ書きたいと思っていても、病気や死は直視しづらいもの。でも、もしもの時の必要事項や考えを書き記して残しておけば、家族に自分の意向を伝えることができます」(渡辺さん)

 それに、残された家族間のトラブルも抑えられる可能性も。お互い納得した上で、延命措置やお葬式などの意思決定ができるので、本人も家族も後悔のない最期を迎えられるのだ。

 人生の半分を過ぎたと思ったら、必ずやって来る死について考えるのも、早すぎることはない。

※女性セブン2016年1月21日号

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