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バブル期人気のBMW E30型なら50~100万で購入可能

 モテ車を解説する「週刊ポスト」連載の「死ぬまで カーマニア宣言!」。これまでにクルマを40台買ってきたフリーライター・清水草一氏(53)が、30年前のバブル期に「六本木のカローラ」と呼ばれたBMW・3シリーズについて解説する。

 * * *
 ご同輩諸君。我々はバブル期を知る世代である。ただ、バブルでいい思いをしたことのない世代でもある。クルマに関しても同様だ。バブル期、いいクルマに乗っている男は、それだけでモテた。あの頃の女は、男をクルマで値踏みしたからである。が、そんなクルマに乗れなかった我々は、指をくわえて見ているしかなかった。

 だが、今こそ復讐の時である! 当時、「六本木のカローラ」と呼ばれたBMW・3シリーズ。1983年から1994年にかけて販売された、このE 30と呼ばれる3シリーズ(2代目)に憧れたご同輩は少なくないことだろう。「六本木のカローラ」というのは蔑称のようでいて、憧れても買えない者がやっかみで呼んだ名だ。当時、最上級グレードの325iの新車価格は508万円。まだ若かった我々にとっては、夢のまた夢だった。

 あれから約四半世紀。その間にBMW・3シリーズは4回フルモデルチェンジし、現在は6代目になっているが、最近、我が家の近所の賃貸駐車場に、その「六本木のカローラ」が降臨した。

 ボディはピカピカで新車同様。小振りで引き締まったシンプルなボディデザインは、歳月を経てもまったく色あせていない。正直、現行型より断然カッコよく見える。

 E30型というと、スポーツモデルのM3が別格にカッコよかったという記憶をお持ちの方もいるだろう。エンジンは4気筒ながら4バルブDOHCで195馬力を誇り、なによりレースでの大活躍が憧れを増幅させた。

「あれ、さすがにもう安くなってるんじゃないの?」

 とんでもない。現在は世界的なヤングクラシックブーム。あのM3は現在、ヘタすれば1000万円の値がついている。が、普通のE30型なら買える。価格は50万円から100万円くらいだ。

「それなら買えるね。でも、ちゃんと動くのかい?」

 筆者の友人に、5年前からこのE30型(1989年式)に乗っている男がいる。モデルは325iカブリオレ、つまりオープンカーだ。バブル期にはそれこそ雲の上のまた上のクルマだったが、購入価格は50万円。整備して登録を済ませて70万円ほどだったそうだ。購入時点の走行距離は10万km、現在は15万kmである。先日、これに試乗させてもらった。

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