昨年10月に導入されたマイナンバー制度は、1月1日から本格運用がスタートした。一方、依然として手元に届いていない人は、昨年末の段階で、全国で約558万世帯とされる。
「郵便局の不在通知が入っていたけれど、受け取れないまま戻ってしまった」
「市役所に戻されたので取りに行ったら、“郵送じゃないと渡せない”と言われ、まだ受け取れていない」
サインがなければ受け取れない簡易書留ゆえの受け取りづらさに加え、住所不明などが重なって、返送率は高く、とりわけ首都圏ではゆうに30万件を超えている。
通知カードを受け取れていない場合、どうすればいいのか。税理士の青木丈さんは「まずは現住所のある市区町村に連絡を」とアドバイスする。
「郵便局の保管期限を過ぎると自治体で保管されますが、3か月で破棄されることが多い。その場合、手数料を払って再発行手続になる可能性もあります。自治体によって、保管期間などは多少変わってくるので、いずれにしろ現住所のある自治体に問い合わせてみましょう」
運用が開始され、年度末の控除申請のためマイナンバーがすでに求められている企業も多い。手元に通知カードがないのに、勤め先や公的申請書類で番号を求められたらどうすればいいのだろうか。
「個人番号が記載された住民票を取得できるので、住民票で代用しましょう。ただ、通知カードが手元にないと、写真付きの個人番号カードは作れません。今後のためにも、きちんと受け取ったほうがよいでしょう」(青木さん)
※女性セブン2016年2月18日