さて、シャープの高橋社長も東芝の室町社長も、このまま“引き際”をズルズルと先延ばししていくつもりなのか。
「2人とも経営をめちゃくちゃにした戦犯ではないうえ、火中の栗を拾う役回りをしているので、いつまでも社長の地位に恋々としがみつきたいとは思っていないはず。シャープの経営陣も鴻海傘下になれば、いつ経営体制継続の約束を反故にされても不思議はありません。
しかし、社員の給与カットやリストラを次々と断行している中、少なくとも現状で自身の引き際をはっきり示して不退転の決意で経営再建に挑む姿を見せるべきだと思います」
名門電機メーカー2社が陥った経営危機。そもそも会社の看板を守れなければ生え抜きの後継社長にバトンを渡すことさえ叶わなくなる。
●撮影/横溝敦(シャープ・高橋社長)