これまでの4年間は、日本代表の遠征や合宿、所属していた「ヤマハ発動機」のチーム合宿などで家を留守にすることが多く、家族と一緒に過ごす時間がほとんどとれなかった。五郎丸は下の子が生まれた時も日本代表の北米遠征中で、顔を見たのは生まれてから1週間後だったという。
「日本を拠点にしているとはいえ、サンウルブズに加入すると家族と過ごす時間がまた少なくなってしまうんです。練習拠点は今住んでいる静岡・磐田市から離れた東京で、自宅から通えないのでホテル暮らしをしなければならない。しかも、試合のために南半球の豪州や南アへ遠征するのにも時間がかかります。でも、豪州のレッズならば自宅からほど近いところに練習場があり、試合のための移動時間も短くて済みます。
しかも、日本ほどメディアに追われることもありません。日本にいるときは“日本のラグビー界のために”という使命感から、貴重なオフの時間を潰してメディア対応をしていましたが、“ブリスベンに行けばオフの日は家族とゆっくり過ごせる。子供たちと一緒に遊べることが楽しみ”と話していました」(前出・記者)
長男は地元ブリスベンの小学校へ通わせたいと話している五郎丸。見知らぬ土地での不自由な生活だが、それがかえって幼い子供たちにとってもいい経験になると考えているという。
「SRのシーズンである2月から8月まではブリスベンで生活し、その後については未定です。SRで目覚ましい活躍をすれば、レベルの高いヨーロッパのリーグのチームからオファーを受け、そちらに移籍するかもしれません。ただ、五郎丸は今もヤマハ発動機の社員であり、磐田の自宅もそのままのようです。9月には再び日本に拠点を戻して日本のトップリーグに出場する可能性も高い」(前出・記者)
何よりも心強い家族という“援軍”を得て、ますます活躍が期待できそうだ。
※女性セブン 2016年3月17日号