独特なニュアンスがあるのがネットスラングというもの。よくわからないままに使うと、なんとも酷いこといなってしまいがち──。千葉県に住む主婦のYさん(52才)の娘が彼氏を連れてきた時のこと。食品工場勤務の夫(50才)が知ったかぶりをし、恥ずかしいことになってしまったのだという。Yさんが告白する。
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ひとり娘が、初めて家に彼氏を連れて来るって言い出した。娘は高校を卒業して2年目。「もし結婚なんて言い出したら、オレは断固反対するから、いいな?」と気合充分の夫。
「男はどんな仕事をしてるんだ? 学歴は? 男の親の職業は?」と矢継ぎ早。娘が「彼はITベンチャーでSEの仕事をしてる」と言うと、それが夫の頭でどう解釈されたのか、「見てろ、オレはそんなネットオタクに負けないからな」と。
で、いよいよ当日。彼の目の前にドンとあぐらをかいた夫は開口一番、「で、きみかなり“リア充”なわけ?」ってこう言ったのよ。
その後も「“自宅警備員”の経験はあるの?」「きみの顔は、かなり“ブヒる系”に見えるがどうだね」って。
彼が反応に困っていると「あ、きみは、ボクが何も知らないと思ってた? 何だよ、その顔は。あれ? もしかして“非リア”な感じ?」って、彼氏をネットオタクだと勘違いした夫は、にわか仕込みのネット用語を使いまくってドヤ顔なの。
“自宅警備員”とは、ニートや引きこもりのことで、“ブヒる”はアニメキャラに萌える男のことらしいんだけどさ。
怒った娘は夫に、「もう二度と彼と会わせない。結婚式にも出ないで」と絶交宣言、先が思いやられるわ。
※女性セブン2016年4月14日号