スポーツ

桜花賞 伏兵馬の素質が本番で開花することも

 3歳クラシックの第1弾・桜花賞が近づいてきた。牝馬三冠のひとつめである桜花賞には、わずか18頭しかゲートインできない。数々の名馬を世に送り出した調教師・角居勝彦氏による週刊ポストでの連載「競馬はもっともっと面白い 感性の法則」より、生涯で一度しか出られない桜花賞の難しさと角居厩舎にとっての課題について解説する。

 * * *
 桜花賞。名のとおり雰囲気も華やかで、桜の開花と同じようにファンが待ち望むレースでしょう。阪神のマイル戦は好きなコース。しっかりと力比べができるところがいい。陣営としてはぜひとも勝ちたいところですが、角居厩舎は一度もこのレースを勝っていません。オークス、秋華賞は制しているのに、です。

 2007年のウオッカ。後にダービーを勝った馬ですら桜花賞は2着。2005年のシーザリオも惜しい2着。6戦5勝、日米オークス勝利の戦績ですが、唯一の敗戦が桜花賞です。2008年のトールポピーも1番人気に推されながら8着。桜花賞、なかなか一筋縄にはいきません。

 牝馬3歳の春はとてもデリケートです。フケ(発情)の出る時で、体調管理が難しい。手入れをしていると人間のほうに体をぐっと押しつけてきたり。排尿のポーズをしたり。でもこれはこれで、健康に育っている証拠なんです。

 ただし、鞍上が馬の腰元あたりに触れると、過剰反応してスタートが遅れたりすることがある。体調を安定させるための工夫が要ります。

 フケを早めに促します。1月2月の寒い段階から、夜でも白熱灯で馬房を明るくし、暖かくする。フケは排卵と密接に関わっていて、馬はそれを日照時間の長さで認知する。「あら、春が近いのね」と感じる。フケの時期を前倒しすることで、桜が咲く季節になれば気持ちもいくぶん落ち着くというわけです。毛並みも良くなり、馬体も美しくなります。

 それでも牝馬はやはり調子の維持が難しく、自信を持って送り出せる状態になりにくいのが実情です。この時期の牝馬の体調事情はどの厩舎も同じです。態勢が整わず、有力馬が直前で回避することもめずらしくありません。

関連キーワード

トピックス

森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
女性セブン
どんな演技も積極的にこなす吉高由里子
吉高由里子、魅惑的なシーンが多い『光る君へ』も気合十分 クランクアップ後に結婚か、その後“長いお休み”へ
女性セブン
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
NEWSポストセブン
わいせつな行為をしたとして罪に問われた牛見豊被告
《恐怖の第二診察室》心の病を抱える女性の局部に繰り返し異物を挿入、弄び続けたわいせつ精神科医のトンデモ言い分 【横浜地裁で初公判】
NEWSポストセブン
バドミントンの大会に出場されていた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
《部活動に奮闘》悠仁さま、高校のバドミントン大会にご出場 黒ジャージー、黒スニーカーのスポーティーなお姿
女性セブン
『教場』では木村拓哉から演技指導を受けた堀田真由
【日曜劇場に出演中】堀田真由、『教場』では木村拓哉から細かい演技指導を受ける 珍しい光景にスタッフは驚き
週刊ポスト
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン