ビジネス

ガリガリ君 新フレーバー開発は若手社員の登竜門

『ガリガリ君』の新フレーバー開発を語る赤城乳業の岡本秀幸さん

『ガリガリ君』を製造販売しているのは、埼玉・深谷市の赤城乳業。社訓は、“異端児であれ!”。同社の営業本部マーケティング部・岡本秀幸さんは話す。

「新フレーバーの開発は、若手社員の登竜門。ぼくはどうしてもアイスの開発がしたくて、この会社に入ったので、社訓に従って斬新な味を考え続けました。コーンポタージュ味は大好評でしたが、ナポリタン味は3億円の赤字でした」と、苦笑い。

 さらに今年は25年ぶりの値上げという逆風が吹くが…。

「創業当時、主力商品だったのが、かき氷の『赤城しぐれ』。1979年のオイルショック時に20円値上げしたら、お客様が一気に離れ、会社が傾きかけました。社を救うべく、『赤城しぐれ』を片手で食べられるように新開発したのが『ガリガリ君』で、これが大当たりし、持ち直したんです。過去の教訓から、値上げは誠意をもってお客様に報告すべきと、CMで社員一同謝罪をしました」

 伝説のフォークシンガー故・高田渡の曲『値上げ』に合わせ、社員120人が頭を下げるCM(現在は放送終了)が、話題に。同社のウェブサイトで140万回再生され、海外で『ニューヨーク・タイムズ』にも紹介された。

 CMの効果もあったのか、60円から70円になった今も売上げは堅調だ。最近は、工場見学が子供たちに大人気。夏を迎え、ますます勢いが増しそうだ。

※女性セブン2016年7月14日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

前号で報じた「カラオケ大会で“おひねり営業”」以外にも…(写真/共同通信社)
中条きよし参院議員「金利60%で知人に1000万円」高利貸し 「出資法違反の疑い」との指摘も
NEWSポストセブン
昨年ドラフト1位で広島に入団した常広羽也斗(時事通信)
《痛恨の青学卒業失敗》広島ドラ1・常広羽也斗「あと1単位で留年」今後シーズンは“野球専念”も単位修得は「秋以降に」
NEWSポストセブン
中日に移籍後、金髪にした中田翔(時事通信フォト)
中田翔、中日移籍で取り戻しつつある輝き 「常に紳士たれ」の巨人とは“水と油”だったか、立浪監督胴上げの条件は?
NEWSポストセブン
二宮が大河初出演の可能性。「嵐だけはやめない」とも
【全文公開】二宮和也、『光る君へ』で「大河ドラマ初出演」の内幕 NHKに告げた「嵐だけは辞めない」
女性セブン
新たなスタートを切る大谷翔平(時事通信)
大谷翔平、好調キープで「水原事件」はすでに過去のものに? トラブルまでも“大谷のすごさ”を際立たせるための材料となりつつある現実
NEWSポストセブン
品川区で移送される若山容疑者と子役時代のプロフィル写真(HPより)
《那須焼損2遺体》大河ドラマで岡田准一と共演の若山耀人容疑者、純粋な笑顔でお茶の間を虜にした元芸能人が犯罪組織の末端となった背景
NEWSポストセブン
JR新神戸駅に着いた指定暴力団山口組の篠田建市組長(兵庫県神戸市)
【ケーキのろうそくを一息で吹き消した】六代目山口組機関紙が報じた「司忍組長82歳誕生日会」の一部始終
NEWSポストセブン
元工藤會幹部の伊藤明雄・受刑者の手記
【元工藤會幹部の獄中手記】「センター試験で9割」「東京外語大入学」の秀才はなぜ凶悪組織の“広報”になったのか
週刊ポスト
映画『アンダンテ~稲の旋律~』の完成披露試写会に出席した秋本(写真は2009年。Aflo)
秋本奈緒美、15才年下夫と別居も「すごく仲よくやっています」 夫は「もうわざわざ一緒に住むことはないかも」
女性セブン
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
【初回放送から38年】『あぶない刑事』が劇場版で復活 主要スタッフ次々他界で“幕引き”寸前、再出発を実現させた若手スタッフの熱意
【初回放送から38年】『あぶない刑事』が劇場版で復活 主要スタッフ次々他界で“幕引き”寸前、再出発を実現させた若手スタッフの熱意
女性セブン
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
女性セブン