かつて、日活ロマンポルノ『セーラー服百合族』で一世を風靡した女優・小田かおるが、自身の代表的な写真集『女ざかり』(1994年)の思い出と、今の状況を語った。
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山梨から上京して銀座のクラブで働いていた時に、お客様だったスポーツ界の方から事務所を紹介されたのが、芸能界入りのきっかけでした。それですぐに、日活のオーディションを受けて1983年に『セーラー服百合族』の主演が決まったんです。22歳でした。
相手役は一緒に抜擢された山本奈津子さん。人前でヌードになるのは初めてでしたが、女性同士だから楽な気持ちで挑みました。二人とも新人だったから、監督の指示に従うのが精いっぱいだったけど、楽しかったですね。映画がヒットして続編も撮って。山本さんと「百合族コンビ」なんて呼ばれたのが懐かしいです。
写真集『女ざかり』は、33歳の時にバリ島に1週間くらい滞在して撮影しました。カメラマンの河合肇さんとの信頼関係の中での撮影だったので、苦労は全然感じませんでした。いろんなポーズを考えたり、お風呂やプールで撮影したり「若さ」がありましたね。
実は今年の3月に脳出血で半身麻痺になってしまい、10月にようやく退院できました。今は娘が支えてくれて、前向きな気持ちで自宅リハビリに励んでいます。
「日活ロマンポルノ」の全盛期に仕事させていただけたのは、本当に楽しかった。当時のファンが今も忘れずに応援してくださることに感謝しています。
●おだ・かおる/1961年生まれ、山梨県出身。1983年、日活ロマンポルノ『セーラー服 百合族』でデビューし、共演の山本奈津子との「百合族コンビ」で人気を博す。その美貌で1985年には「ミス日本」に選出され、映画『夢千代日記』やサスペンスドラマなどに多数出演。1994年、33歳の時に撮影した写真集『女ざかり』(スコラ刊)では、大胆なヌードと成熟した女の魅力を披露した。
※週刊ポスト2016年11月11日号