◆家族の健康を守るためにも追いだき配管を定期的に掃除を
意外と見落としがちなのが、お風呂の追いだき配管。入浴時に体から落ちた汚れや雑菌がお湯とともに循環し、配管内にもたまる。環境や工業製品の汚染微生物について研究しており、汚染微生物対策関連のテレビ番組などに多数出演のある、衛生微生物研究センター所長・李憲俊さんはこう語る。
「雑菌は30℃程度の温度と水、栄養(汚れ)によって増えるため、配管の中で雑菌が増殖。その状態で追いだきをすると、浴槽に雑菌が戻り、入浴時に雑菌まみれになっている可能性もあります。
お風呂は水分があるため雑菌が増殖しやすく、入浴後に一晩置いたお湯は、雑菌が100万~1000万倍に増殖します。それが追いだき配管の中にも付着。一晩置いた給湯口から最初に出たお湯1mlあたりに1万個の雑菌が検出されたこともあります。菌は目に見えませんが、汚れのもとです」(李さん)
見えないからといって掃除を怠ると、体をきれいにするはずの入浴で、雑菌まみれになる可能性大。
「お風呂の雑菌の中には、緑膿菌や黄色ブドウ球菌などの病原菌がいる場合もあり、感染症を引き起こす危険性もあるので、月に一度は追いだき配管の掃除をしましょう。また、浴室やトイレの換気扇も長期間放置すると、カビや雑菌が発生。嫌な臭いの原因になります」(李さん)