その1「自分のおごりかどうかは最後まで曖昧にしておく」
その2「相手が注文した料理やお酒の値段には言及しない」
その3「おごりだからと油断して自慢話や説教に走らない」
その4「お礼を言われたら、下手に出てお礼の言葉を返す」
その5「お返しを気にしていたら、順繰りなんだと告げる」
●その1「自分のおごりかどうかは最後まで曖昧にしておく」
少しでも早く威張りたい気持ちは山々ですが、最初に「今日は俺のおごりだから、遠慮しないでバンバン飲め!」などと宣言するのは禁物。言われたほうは好きなものを頼めなくなるし、飲んでいるあいだじゅう何かと気をつかわなければなりません。しかも、わざわざ宣言するところに、器の小ささやセコさや無理してる感がにじみ出てしまいます。会計する段階で初めて、静かに「いや、今日はいいから」と言って伝票を持ちましょう。
●その2「相手が注文した料理やお酒の値段には言及しない」
たとえ宣言していなくても、参加しているメンツや状況から、何となく「この人のおごりなのかな」という気配は漂います。単なる素朴な感想のつもりでも、誰かが高めの料理やお酒を注文しようとしたときに「1,300円かあ、いい値段するなあ」と言ったり、運ばれてきたときに「これで1,000円は高いんじゃないの」とケチをつけたりするのはやめましょう。そんなことをさんざん言われた上でおごられても、相手は嬉しくはありません。
●その3「おごりだからと油断して自慢話や説教に走らない」
ただでさえ中年はお酒が入ると自慢話や説教に走る傾向があるのに、心の中に「今日は俺がおごってやるんだ」という思いがあると、さらに勢いよくタガが外れてしまいがち。相手にしてみれば、おごられた引き換えに自慢話や説教を聞かされたかと思うと、苦痛や不快感もひとしおです。また、おごりだから自分の好きな店を選んでいいだろうと思うのは、まさにおごり。いい印象を与えたければ、おごられる側に選択を委ねましょう。
●その4「お礼を言われたら、下手に出てお礼の言葉を返す」
「ごちそうさまでした」とお礼を言われたときにどう反応するかは、株が上がるか下がるかを左右する重要なポイントです。「その分、仕事がんばってくれよ」と“見返り”を要求するような言い方は、たとえ激励やテレ隠しのつもりだったとしても、相手を幻滅させる可能性が大。「いやいや、こちらこそありがとう。楽しかったよ」「君たちといろんな話ができてよかったよ。今日はありがとう」などと、下手に出つつお礼の言葉を返しましょう。
●その5「お返しを気にしていたら、順繰りなんだと告げる」
気をつかうタイプや、あるいは如才ないタイプの部下や後輩だと、お礼の言葉だけでなく「いつかお返しします」と言ってくることもあります。そう言われたら「気持ちは嬉しいけど、俺もさんざん先輩におごってもらったんだ。こういうのは順繰りだから、今度はお前が後輩におごってやればいいんだよ」と、なるべく渋めに言い放ちましょう。女性はウットリと目を潤ませ、男性は「カッコイイ」と深く感動してくれるに違いありません。