若者たちにとってあこがれの職業である「声優」だが、なかには中高年になってから声優を志す人もいるようだ。埼玉県に住む主婦のYさん(52才)が、不動産会社経営の夫(53才)のエピソードを明かす。
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単純で夢見がちな夫は、ちょっと褒められると、どこまでも調子に乗る。
たとえば、「そのマフラー、おしゃれですね」と言われたら「やっぱり? 美的センスのある家系で、うちの姪がデザイナーしているんですよ~」と、誰も知らない姪の名前を出してドヤ顔。
でも、そんなのは序の口で、ヤバかったのは、「声がすてき」と、立て続けに何人かにほめられたとき。
「子供の頃から声優になるのが夢だったんだ」と、本気で声優の学校に入ろうとしたの。こっそり学校見学に行ったんだって。
「しかしなぁ。駅に降りたら生徒は10代かせいぜい20代まで。50近い生徒は1人もいないんだぜ。中高年になると夢を忘れちゃうのかなぁ」
親の代からの駅前不動産屋が、ここのところずっとヒマ。毎日、朝から晩までテレビを見ているから…。
※女性セブン2017年2月16日号