ドラマのような仕事に憧れる人は少なくないだろうが、それが目的で何度も転職されたら、家族としてはたまったものではない。東京都に住むファミレスバイトの女性Kさん(40才)は、転職を繰り返す夫(39才)に呆れ果てている。Kさんが告白する。
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仕事を転々として腰の定まらない夫が、タクシー運転手になって1年。最初は、裏道を見つけたと言っては興奮。イヤな客を乗せたといっては、ひとしきり私に聞かせていたの。
そして去年の秋頃は、「タクシーはおれの天職だわ」とまで言い出した。毎日、変化があって飽きないって。
ところが今年に入ったら、「あ~あ」と深いため息。理由は「面白くない。おれの求めてる客が乗らないんだもん」って。
「ほら、ドラマでよく見るだろ。主人公がタクシーに乗るなり、『前の車、追ってください』ってあれ。1回もないんだぜ」
で、とうとう、「転職しようかな」と言い出した。何をするつもりか聞いてみたら、「刑事になってブラインドから外をのぞきたい」だって。
ずっと“天然”と思っていたけど、ただのバカかもね。
※女性セブン2017年3月2日号