国内

教育学者が語る子育て「干渉は15才まで、以後は相談役に」

自立子離れのためには「思春期に干渉しすぎない」ことが大切

 最近、子供に依存する親が増えているというが、一体いつ、どうやって子離れをすればいいのだろうか? 長女、長男、次男の3きょうだいの育児を経験してきた白梅学園大学学長(専門は教育学)の汐見稔幸さんが、自身の子育てルールを明かす。

 * * *
 わが家では、中学を卒業する15才まで、なんだかんだと世話をしながら、必要な時には厳しく叱ってきました。高校入学後、「自分のことは進路も含めて自分で考えなさい」と宣言。私たち夫婦は相談役に退きました。

 小学生はその準備段階でしたね。まず入学後、自分で上履きを洗うなどの分担をいくつかさせました。時には料理を“家族の共同作業”という形でやって、技を覚えさせていきました。

 夫婦で泊まりがけの外出をし、子供たちで自炊せざるを得ない環境にしたこともあります。

 お小遣いも、その範囲内でやりくりするようにと、高校生まであげました。次男は、「親の選ぶ服はダサい」と、中学生になったらお小遣いをうまくやりくりして自分で服をそろえていましたね。

 中学生になったら、子供部屋には原則入りませんでした。子供は思春期になったら性的な変化も表れ、親に秘密にしておきたいことが増えてきますから。この頃の子供は、親から見れば反抗的な行動を取りますが、それは、親の手から少しずつ飛び立とうとしている証拠。妻と私は、できるだけ前から引っ張ることはせず、後ろから応援する形で見守りました。

 私たちの子育てのゴールは自立にあります。「親の決めた道を歩いただけ」という人生は、子供も納得しません。人生という物語の主人公は自分、演出家も親ではなく自分、そう実感させられるよう育てたつもりです。

※女性セブン2017年3月9日号

関連キーワード

トピックス

奥田瑛二
映画『かくしごと』で認知症の老人を演じた奥田瑛二、俳優としての覚悟を語る「羞恥心、プライドはゼロ。ただ自尊心だけは持っている」
女性セブン
『EXPO 2025 大阪・関西万博』のプロデューサーも務める小橋賢児さん
《人気絶頂で姿を消した俳優・小橋賢児の現在》「すべてが嘘のように感じて」“新聞配達”“彼女からの三行半”引きこもり生活でわかったこと
NEWSポストセブン
NEWS7から姿を消した川崎アナ
《局内結婚報道も》NHK“エース候補”女子アナが「ニュース7」から姿を消した真相「社内トラブルで心が折れた」夫婦揃って“番組降板”の理由
NEWSポストセブン
JR新神戸駅に着いた指定暴力団山口組の篠田建市組長(兵庫県神戸市)
【厳戒態勢】「組長がついた餅を我先に口に」「樽酒は愛知の有名蔵元」六代目山口組機関紙でわかった「ハイブランド餅つき」の全容
NEWSポストセブン
真美子夫人とデコピンが観戦するためか
大谷翔平、巨額契約に盛り込まれた「ドジャースタジアムのスイートルーム1室確保」の条件、真美子夫人とデコピンが観戦するためか
女性セブン
日本テレビ(時事通信フォト)
TBS=グルメ フジ=笑い テレ朝=知的…土日戦略で王者・日テレは何を選んだのか
NEWSポストセブン
今シーズンから4人体制に
《ロコ・ソラーレの功労者メンバーが電撃脱退》五輪メダル獲得に貢献のカーリング娘がチームを去った背景
NEWSポストセブン
「滝沢歌舞伎」でも9人での海外公演は叶わなかった
Snow Man、弾丸日程で“バルセロナ極秘集結”舞台裏 9人の強い直談判に応えてスケジュール調整、「新しい自分たちを見せたい」という決意
女性セブン
亡くなったシャニさん(本人のSNSより)
《黒ずんだネックレスが…》ハマスに連れ去られた22歳女性、両親のもとに戻ってきた「遺品」が発する“無言のメッセージ”
NEWSポストセブン
主犯の十枝内容疑者(左)共犯の市ノ渡容疑者(SNSより)
【青森密閉殺人】「いつも泣いている」被害者呼び出し役の女性共犯者は昼夜問わず子供4人のために働くシングルマザー「主犯と愛人関係ではありません」友人が明かす涙と後悔の日々
NEWSポストセブン
不倫疑惑に巻き込まれた星野源(『GQ』HPより)とNHK林田アナ
《星野源と新垣結衣が生声否定》「ネカフェ生活」林田理沙アナが巻き込まれた“不倫疑惑”にNHKが沈黙を続ける理由 炎上翌日に行われた“聞き取り調査”
NEWSポストセブン
ハワイの別荘と合わせて、真美子夫人との愛の巣には約40億円を投資
【12億円新居購入】大谷翔平、“水原一平騒動”で予想外の引っ越し 日系コミュニティーと距離を置き“利便性より静けさ”を重視か
女性セブン